温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

239・長湯温泉 ながの湯

温泉

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施設外観。有名な長湯温泉ながら、このながの湯は温泉街から離れたところにあり、少し異質な雰囲気を出している。

 

成分分析表

未確認。が、以前紹介したかじか庵とかなり近い見た目と匂い。

188・長湯温泉 かじか庵 - 温泉美食倶楽部活動報告書 (hatenablog.com)

強い金気臭と塩味を感じる湯である。

 

概要

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長湯温泉もあちこちから湯が出ているが、ながの湯は七里田温泉との境界地にある温泉である。七里田温泉だと塩味は全く消えてなくなり、透明な炭酸泉となる。

157・七里田温泉 下ん湯 - 温泉美食倶楽部活動報告書 (hatenablog.com)

 

余談であるが、こないだの大分県沖の地震七里田温泉は現在炭酸脈からの湧出が止まってしまっているらしい。

世界的にも希少な炭酸泉が消えてしまった・・・悲しいなぁ。

 

そもそも炭酸ガスが気体のまま溶け込むって事自体が奇跡的な巡り合わせなので、炭酸泉そのものがめちゃくちゃ希少な温泉脈ともいえる。もしかして長湯温泉も影響を受けたのではないかと心配したが、ながの湯自体は至って変化なしで湯は出続けているらしい。

 

総評

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浴槽の様子。今回は敢えて撮影のために貸切浴を利用した。

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長湯温泉と七里田温泉の最大の違いはその湧出温度の違いだ。

ラムネ湯を標榜する長湯温泉であるが、意外に源泉温度は高い。そもそも炭酸泉自体が普通のお湯と比べてやや熱く感じやすい傾向もあるが、源泉ベースで45℃以上となると流石にゆったりと長湯・・・という感じではなくなる。

ガチンコのかけ流しであるため、恐らく源泉は45~50℃位だと思われる。

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温度が高いことから炭酸ガスの抜けも早いらしく、肌に泡が張り付くという現象はあまり見受けられない。一方で給湯部付近では泡が弾けているのを確認。

かじか庵同様にここの源泉にもかなり高濃度のミネラルと炭酸水素イオンがあるらしく、かすかに濁った湯には粘土由来と思われる粒子が浮遊している。

 

浴感は肌にねっちょりと張り付く粘土系の塩泉であり、炭酸ガスの血管拡張作用と相まって浴後は熱の放散を防ぎ、強烈な温熱効果を発揮している。

 

洗い場には水の蛇口だけがあるため、浴槽で温まった後に水を浴びて休むという交代浴を何度か繰り返したが、かなり強い湯だという事は間違いない。湯あたり注意。

 

秘湯と呼ばれるだけのポテンシャルは充分有している為、七里田温泉が復活するまではしばらくここで我慢するしかなさそうである。

 

美食

今回は帰りに立ち寄っただけなので、飲食はなし。