温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

168・筌ノ口温泉 山里の湯

温泉

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施設入り口。

・・・と言ってもここは料金を払う所で、お風呂はこの裏の小屋にある。

 

成分分析書

更新申請中だったとの事で、たまたま掲載なし。

 

概要

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山里の湯は正確には複数ある筌ノ口(うけのくち)温泉の源泉の一つという事になる。

場所には前回の寒の地獄温泉からも近いし、九酔渓温泉からも近い。

 

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九重・夢のつり橋を観光中にSNSを通じて

kitaニキ BuraKita。 (hateblo.jp)

からリサーチの依頼があったので来訪した湯であるが、こういったキッカケが無ければそもそもスルーしていたかもしれない位、地味な看板しか出てない温泉でした。

結論から言うと、来てみてよかった名湯。

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ここに掲示がある通り、ガチの掛け流し。

源泉は38℃程度のお湯であり、高濃度炭酸ガスの効果によって体感では40℃位に感じる。源泉の温度は日によって変わるが、炭酸泉としては最適か、或いは若干温かい位の温度である。

 

総評

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こちらは源泉が注がれる主浴槽。肌への泡付きは素晴らしく、お湯の透明度も高い事から鮮度の高さが窺い知れる。

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こちらは主浴槽から溢れたお湯が張られている副浴槽。主浴槽と比べると泡付きが明らかに鈍り、泡のサイズも一回り小さくなる。温度も主浴槽よりは低くなっている。

曝気された事で、微かに濁りが生じている。単純に主浴槽の劣化湯かと思うかも知れないが、これでも炭酸泉としては充分な効能を有している。

 

さて、たまたま現地にいたのでリクエストに応じた形で訪れた湯だったが、ここは入りに来て正解の素晴らしい温泉だった。炭酸ガスの濃度としては七里田温泉ほどには及ばずとも、ニセコの黄金温泉以上のスペックは確実にあるかと思われる。

 

七里田温泉だと源泉温度がもう少しぬるく、更に炭酸ガス濃度も高い事から、泡付きの面ではさすがに一歩劣るが、ここは七里田温泉よりも源泉温度が若干温かいので、冬でも安心して入れるというアドバンテージがある。むしろ冬場であれば源泉の温度も下がってほぼ体温と同じ不感温度に近付くと思われるため、ある意味こちらの方が快適な入浴を楽しめるかもしれない。

 

パチパチと泡を噴きながら注がれる源泉からは炭酸泉特有の金気臭が漂い、赤茶けた浴槽や湯の鮮度の良さからも、山陰の小屋原温泉に近い温泉なのではないかと思われる。

確かあそこも成分分析表上はそれほど多くの炭酸ガスは有していなかった筈だが、湯の鮮度と供給体制が完璧であったため、スペック以上の泡付きがあったと記憶している。今回は成分分析表は確認できていないのだが、恐らく炭酸ガスとしては1000mg/kgを若干下回るか、その前後ではないかと推測する。

 

筌ノ口温泉は近くにある共同浴場の方が有名なので、ここは空いているというのも地味にスバラである。隠れた名湯として、今後もコッソリ入りに来よう。

 

美食

この日の晩飯は寒の地獄温泉に泊まったので、ここでの記載は無しとする。