温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

155・黒川温泉 夢竜胆・花泊まり

温泉

f:id:sticknumber31:20210314133922j:plain

黒川温泉名物、渓流沿いのライトアップ。

f:id:sticknumber31:20210314134046j:plain

今回泊まったのはやや上流にある夢竜胆・花泊まりというお宿。

 

成分分析表

f:id:sticknumber31:20210314140805j:plain

成分総計1880mg/kgのナトリウム/炭酸水素・硫酸塩・塩化物泉。

源泉温度は80.8℃。黒川温泉には他にも硫黄泉などもあるらしいのだが、ここは標準的な高温の塩類泉であった。バランスは良いね。

 

概要

f:id:sticknumber31:20210314134436j:plain

黒川温泉は全国的にも有名な温泉地ですが、これまで九州には足を踏み入れた事が無かったので、ぶっちゃけ何処にあるのかまではよく知らないままでした。こうしてみると熊本市内よりも大分からのアクセスが良く、若干遠いですが福岡からも来れなくもないという立地ですね。

f:id:sticknumber31:20210314134718j:plain

この日は阿蘇方面からアクセスしたのですが、とにかく九州は北海道と比較しても圧倒的に火山が多く、街全体が火口部にできている阿蘇市内は、圧巻の一言でした。

f:id:sticknumber31:20210314135203j:plain

黒川温泉はここから1時の方向に位置する。阿蘇市の外郭に見える緑色のエリアは火口のお鉢部分に該当し、阿蘇市は周囲の山々から水が流れ込みやすい地形である事が判る。

f:id:sticknumber31:20210314135713j:plain

撮影している地点も含めて、奥に見えている山が外輪山。(お鉢)

その麓にある農地はもう阿蘇市内であり、阿蘇市が巨大な火山の火口部にある事が判る。阿蘇カルデラ、一体どんだけデカい火山だったのか・・・。

 

f:id:sticknumber31:20210314135516j:plain

さて、今回泊まった夢竜胆・花泊まりは黒川温泉奥の湯の一つ手前にある宿で、温泉街からは若干離れている。道中の道はこんな感じで、夜は割と怖い。

f:id:sticknumber31:20210314140132j:plain

しかしライトアップされた外湯巡りの散策コースは大変幻想的な風景で、湯客の印象に強く残る。外湯巡りをしてこその黒川温泉なのだが、この日私は既に何ヵ所かの温泉に入ってきた後だったので、時間も遅く外湯巡りはスルー。次回泊まりに行く時は湯巡りしてみたい。

f:id:sticknumber31:20210314140342j:plain

宿の部屋はこんな感じ。夢竜胆・花泊まりは各部屋に個別の温泉が付くという大変素晴らしい宿で、コロナ禍のこの時代にあっては、安全でかつ快適で、そして静かな時を渓流の音と共に楽しめるようになっている。

f:id:sticknumber31:20210314141601j:plain

なんかリングに出てきそうな楕円形の鏡があったので撮影。

貞子の母親が髪を梳いてそう。

f:id:sticknumber31:20210314140544j:plain

風呂場の窓からの景色はこんな感じ。最高に癒されるね。

今回は旅の途中で急遽取ったという事もあり、素泊まりでの宿泊であったので、食事写真は無し。

 

総評

f:id:sticknumber31:20210314140723j:plain

部屋付きの半露天風呂。源泉掛け流しであり、源泉は80℃もある為、最初は水で埋めないとアチチな位には高温になっていた。まぁ私は源泉をそのまま味わいたいので、湯もみをして茹でダコになりながらそのまま入りましたが。

f:id:sticknumber31:20210314141359j:plain

少し黒みがかっているようにも見えましたが、全くの透明です。モールや泥炭感はなく、匂いも岩に磨かれた爽やかな香りがします。外の空気も冷涼で気持ちがよく、この湯を独り占めできるのは本当に贅沢な時間であると言えます。

 

泉質面ではそこまで濃い温泉では無いので、突出した個性は見受けられないものの、成分バランスとしては塩化ナトリウムの他にも硫酸イオンや炭酸水素イオンも含まれているという事で、色々と良いとこ取りをした温泉のように思います。ツルツル感はあまりなく、単純泉に近い浴感ではありましたが、何よりも掛け流しであり、お湯の鮮度が良いという事もあって、流石は全国的にも知られた名湯といった所。

 

美食

f:id:sticknumber31:20210314142131j:plain

今回は素泊まりだったので晩御飯及び朝ご飯は手配していなかったのですが、早めの夕食という事で、阿蘇やまなみ夢広場という所で名物のだんご汁と高菜ご飯を頂きました。だんご汁って大分でよく見るのですが、熊本もボチボチだんご汁文化圏の模様。関東で云う所の、ほうとう・おっきりこみ等の山梨・埼玉みたいな関係図に似ている。

だんご汁は肉が入ってない場合も多いのですが、ここのは肉も入ってたのでまぁ満足。里芋なんかも入れば、それこそ山梨のほうとうとかなり近くなるのではなかろうか。あっちはキムチ入れたり色々アレンジが豊富なので、だんご汁も是非イノベーションの時代を迎えてほしい。