温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

214・湯田温泉 翠山の湯

温泉

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施設入り口。コロナ禍ですがやってました。

 

成分分析表

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複数源泉の混合泉である。ちなみに、源泉を所有しているのは山水園という老舗高級旅館で、この温泉はそこの自家源泉という事になる。

浴槽と源泉の温度差が3℃程度という事でやはり近くに源泉があるものと推測する。

 

概要

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俺は誰よりも強く、そして美しい・・・。

湯田(ユダ)温泉は美を求める者にこそ相応しい。

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前置きはさておいて、湯田温泉山口県を代表する温泉の一つらしい。

そう、地図上にも山口大学があるように、ここは山口市内なのである。

自分は広島県出身なんだが、この歳になって産まれて初めて山口市に来た模様。

いやもしかしたら通過くらいはした事があるのかもしれんが、ぶっちゃけ秋吉台とか秋芳洞は行くけど、山口市内って特に用事ないし・・・。小学校の修学旅行でも秋吉台には行ったが、泊ったのは下関だったし・・・。

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温泉という動機が無ければ恐らく来る筈が無かったであろう山口市

湯田温泉って、大体そんな感じの所にある温泉です。

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山水園はこんな感じの老舗高級旅館で、一泊数万からの雰囲気重視のお宿となっている。日帰り温泉の開館まで少し時間があったので、周囲を散歩してみました。

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施設の隣には小さな山があり、熊野神社が祀られております。

縁結びの神様であり、同時に縁切りの神様でもある模様。

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まさに湯田温泉に相応しい神社よ。

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縁結びと縁切りの神様という事で、熊野神社は向かって右手に縁結びの祈願絵馬が飾られ、左手には縁切りの願いが絵馬に記されている。温泉の由来は白い狐が傷を癒したとかいう伝説があるそうで、さぞかし美しい狐がいたのだろうな、と推測。

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発見した人、多分こんな感じだったんでしょう。

しかしながらここは縁切りの神が祀られる地。

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地元の高校で一体何が・・・?

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絵馬から感じとれる様々な人間模様・・・この子(多分女の子)は無事に早稲田大学に合格し、上京出来たのだろうか・・・?

 

まぁ、自分も若い頃東京にあこがれて上京した事がありましたが、マジでロクでもないご縁しか出来ませんでしたね・・・。全て断ち切りましたが、なんだか色々と考えさせられる神社でした。

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熊野神社から見える景色はマジで可もなく不可もなくな感じで、平々凡々とした街並みが広がる。そんなに広い街じゃないし、閉塞感を感じてしまうのも致し方ないのかもしれない。歴史だけはある筈なんだけど・・・。

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街並みはこんな感じで、どこか故郷広島にも似た雰囲気があるよね。この無駄にデカいドブ川とか。

 

まーそんな感じで、妖星の湯田温泉はあまり温泉街という雰囲気はしない地に湧く温泉なのです。

 

総評

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日帰り入浴で1600円ほど取るなど、かなり良いお値段がする翠山の湯。それ故にタオル等も完備で、大浴場はこの通り一通りの設備が全てそろっている。

即ち、内湯、ジャグジ―、サウナ、水風呂、露天風呂の黄金セットである。

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内湯主浴槽と露天風呂が恐らく源泉湯である。お湯の鮮度で云えばやはり掛け流している露天風呂が良く、pH9.2相当のツルツル感が確かにある。

匂いは完全に無臭で、微かに岩に磨かれたミネラルの香りがする。腐植質などの気配は全くないので、そういう意味では確かに美しい湯といえるであろう。

中国地方らしくラドン含有というのもらしいと云えばらしい。

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露天風呂は竹林の直ぐ近くに設けられており、雰囲気的にはGhost of Tsusimaの温泉って感じがする。風にたなびく竹林の音が気持ちええんじゃ。

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ちなみに温泉は浴用として販売用の源泉もある模様。

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販売用の源泉は71℃もあるため、恐らく色々混ぜて46℃とかに調節してあんだなーという事が判る。近隣の温泉付きビジホとか、この源泉買って循環させてんじゃねーの?という疑惑が湧く。つまり、それだけ此処の源泉には湯田温泉として非常に稀少価値があるともいえる。

 

一見無個性な透明な単純泉ではあったが、湯田温泉という全体像を見ると、やはりここの風呂はベストという評価になるかな。

 

美食

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帰りに壇ノ浦に寄ってみた。海きったねぇ。

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下関という事でグーフーを頂いた。

解凍品なんでしょうが、トラフグだけあってやはりマフグとは違いますね。

ゆっくり味わって食べてみたら、仄かにカニに似た旨味が口の中に拡がります。

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運転があるので現地では酒が飲めなかったので、お土産として発泡生酒とフグの松前漬けをゲット。冷奴と共に食べましたが、シュワシュワの生原酒は最&高に相性が良かったです。山口県といえば獺祭が有名ですが、湯田温泉の透明度の高いお湯にも通じる通り、日本酒の命はキレイな水(軟水)ですので、獺祭以外の銘柄も総じて旨いわけです。

 

名産がフグって辺りも酒のアテにはうってつけなので、山口県には私の知らない魅力がまだまだ沢山眠っているのかもしれません。