温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

192・別府 明礬温泉 鶴の湯

温泉

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道しるべとなる硫黄の川。

鶴見霊園の奥にある野湯ですが、比較的初心者にも入りやすい野湯かと思われます。

 

成分分析表

なし。

あくまで推測だが、硫化水素を含んだ低張泉かと思われます。

イオン型かガス型かは不明だが、多分イオン型?確かに白濁の滓はあるものの、あまり硫化水素臭は強くない。どちらかというと不溶性の含硫化合物がコロイド粒子で浮遊してるタイプの温泉ではないかと推測する。

 

概要

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エリア的には明礬温泉に該当するようだが、右側の方(坂の下)に照湯温泉があるのがわかる。照湯温泉は坊主地獄の直ぐ上にあり、かつては別の場所にあったというから、もしかしたら本来はこの鶴の湯の源泉はかつての照湯温泉に近い泉質を持った温泉なのかもしれない。

 

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ちなみにロープウェイで鶴見岳の上からみた鶴見岳の噴気エリア。鶴の湯はここの目と鼻の先にある温泉である。

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鶴見霊園の様子。実は湯治場と霊園には結構密接な関係があり、草津温泉もそうだが、湯治中に亡くなる方は実は大昔から結構の数いました。温泉は劇的な回復をもたらすと同時に、体力のない人はアッサリと命を落とす事もあったわけですな。その為、各地の湯治場には古くからそこで亡くなった人々を供養する為の寺や墓所が作られているという訳です。

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温泉入り口の目印となるUターン表示。

利用者の多くはここの手前の路肩に車を停めている模様。

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脱衣所に掲示してある鶴の湯の絵。なんか変色してるようにもみえるが・・・。

 

総評

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主浴槽の様子。青みがかった透明な美しい温泉である。完全混浴。

野天風呂にしては地元の有志の手入れが行き届いており、女性用の脱衣室や雨風をしのげる簡易小屋もあって比較的快適な入浴環境が保たれている。休憩用の椅子や寝転がれる簀子もあり、マニアしか来ないという事もあってか、客層もまぁまぁ悪くない。

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主浴槽は上と下の二つがあるが、上の浴槽に注いでいるのがこの源泉。

岩の隙間からモヤモヤと湧き出しているのが確認できた。

恐らく源泉温度は46℃ほどで、上の主浴槽で恐らく44℃位、下の浴槽でも43℃は確実にある感じで、かなり熱い温泉という印象だった。

この辺は天候にもよるだろうが、晴れていれば丁度入浴に適した温度になるようになっているらしい。野天風呂だけに雨の日はお勧めしないが、冬場だと特に快適かもしれない。

 

前述の通りあまりドギツイ硫化水素臭はないが、確かに硫黄の匂いはする。酸性は強くなく、舐めても酸味はそれほどは無かった。観察すると含硫化合物と思しき白い粒子が浮遊しており、人工造成泉である照湯温泉のようなコロイド粒子っぽい印象を受けた。確かに硫黄泉っちゃ硫黄泉だが、草津温泉乳頭温泉登別温泉といった温泉とはまた毛色が違うような気がする。これは明礬温泉も含めてそんな印象を受ける。

 

この日はかなり気温も上昇していたので、とにかく熱くてガッツリ決まる温泉、という印象が強く残った。帰宅後は体中がジャリジャリと砂を吹いたような感じになり、かなり硫黄臭くなっていたので、そういう意味では硫黄の野天風呂らしい浴感と言えるかもしれない。

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まずは主浴槽の下流で身体を洗って入るのがマナーらしい。

初めての人には地元の人が教えてくれるので、野天風呂初心者には良い温泉だと思いました。

 

美食

今回はお風呂のみなのでスルー。