温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

152・新千歳空港温泉

温泉

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まさかの空港内温泉施設。

飛行機の待ち時間には非常にありがたい施設で、夜間滞在も可能な施設となっている。

 

成分分析表

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湧出地を見るに、千歳市内の源泉を車で輸送してきているのだろうか?

中々の塩分濃度があるが、加水である為、実際の効能はこのスペックよりも少し劣るものと思われる。

 

概要

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新千歳空港は言わずと知れた北海道の玄関口につき、地図は割愛する。

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泉温に差があるのは輸送後温度と輸送前温度の違いか?

 

この施設は新千歳空港の4階フロアにあり、同フロアには映画館などもあってエンターテイメント性が高い事になっているのだが、露天風呂からは駐車場や国際線の滑走路まで見渡せるので、国内広しといえどもジャンボジェット機アフターバーナー見ながら入れる温泉はここ位のものであろう。

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お湯そのものは塩化物泉であるが、加水があるためかなり色としては薄くなっていたが、千歳界隈らしくモール泉である。

 

実は今回、コロナ禍の為に延期になっていた温泉保養士の更新講習の為に、横浜に行く用事で空港を利用したのだが、ここの温泉を堪能する為に、敢えて早くに空港に入り、利用しました。回数としては2回目の利用となります。

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講習のテーマとしては温泉とストレス、そして温泉とアンチエイジングと言った内容でしたが、職業薬剤師としては割とツッコミどころも多い内容もあったので、その辺は講義終了後に色々と講師の先生にも指摘しておきました。

 

特定覚悟で書きますが、具体的に云うと、血圧低下の効果に関しても薬を飲まなくて良くなるという話はするべきではないし、温泉入浴を指導する立場から云えば、入浴で血圧が下がり過ぎによる事故の件も指摘するべきであると思った。毛細血管の剥離した壁細胞がシナモン(生薬で云うと桂枝)で修復するという話も、「ホンマかそれぇ?」という内容だし、専門家として若い人たちに指導するからには、ちゃんとしたスタディが必要だと思うんですよね。

恐らく、講師の先生もまるで勉強していないということではなくて、別の大学の先生とかから色々と指導を受けて、その事を受講者達に向けて話しているのだとは思うんですが、以前寿都温泉の所でも書いたように、肩書として大学教授というポジションの人でも、かなり怪しい研究を吹聴している人は結構いますので、温泉保養士を育成する組織としては、その辺キッチリ見分ける視点を持って運営していってもらいたいなと思いましたね。

 

特にこのコロナ禍で、健康食品系の怪しげなコマーシャルが目立つ昨今ですから、

「こんな研究をしてこんなデータが出ました!だからこういう効果があります!」

というのに関しては、まず疑ってかかるべきだと私は考えています。研究と言っても、データのとり方がクソ雑で研究とも呼べない代物はいくらでもあるわけで、立場ある人が「毛細血管の再生にシナモンが良い!」と言ってしまえば、受講者の皆さんは盲目的にシナモンを摂取してしまいますからね。シナモンは生薬で云えば桂枝、じゃあ桂枝湯や葛根湯を継続的に摂れば血管が再生するんですか?という話にもなりかねんのですわ。辛温剤である桂枝単体にも副作用はあるわけだし、とにかく食事療法に関してはその人個人の持病、体調や体質にも左右されますし、全てはバランスですので、特に気を付けて指導するべきであると思いますね。

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まぁそんなわけで、無事資格更新は完了!

色々と書きましたが、自分は別に温泉保養士協会を批判しているわけではなく、この資格の社会的な価値を高める為には、もっともっと講師の人々こそ勉強する必要があると考えているわけです。それは専門的な本を読んだり、偉い先生の話を聞くというだけに留まらず、フィールドワークとして、より沢山の温泉と、入浴回数をこなす事が必要であると考えています。自らが風呂に入り、何が自らの身体に必要であるのかを考える事が大事なんやな。

 

まぁそんなわけで、もしも講義・公演等の依頼があればお手伝いいたしますので、先生方、もし宜しければ声をおかけください。

 

総評

話が逸れましたが、温泉としての新千歳空港温泉の評価に戻ります。

 

源泉としては輸送後に加水&加温してある温泉なので、色々と品質は落ちたお湯になります。しかしながら源泉は等張泉でそこそこの塩分濃度があるので、加水した後でも充分な塩分濃度はあり、身体の温まりはよく、意外に長湯ができません。(すぐ温まってしまう)

 

空港という立地上、利用客は飛行機待ちの人しかいない事から、浴場そのものは混雑する事があまりないので、お湯の草臥れは少なかったように感じます。塩素消毒の香りアリ。見た目は加水で薄まって、黄色がかった透明な色になっていますが、明らかなモール泉です。

 

設備面では価格に応じた必要充分なものがあり、火照った身体を覚ますのにちょうど良い風の吹く露天風呂、サウナも水風呂も完備で申し分なし。仮眠室もあって待ち時間を使うのにこれほどコスパの良い施設はないと思いました。泉質としての評価は平凡なものだが、お湯の状態や設備面を考えれば、万人にお勧めできる温泉だと思います。

 

美食

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新千歳空港といえばやはり北海道料理なので、秋は秋らしく秋鮭と新イクラで旅を開幕。そして今回は目的地が横浜という事でね・・・

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中華街で暴食してきました。

今年はめっちゃ龍が如く7にハマっていたので、まさに聖地巡礼ですよ。

横浜流民の皆、よろしくミチ~!

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いやぁ、食べ放題っていいですよね。

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自分は中華料理の中ではかなりピータンが好きなんですが、Youtubeでは気持ち悪いだの臭いだのと、品のないYoutuberが酷評しててキレそうになりますね。くさやもピータンも美味いだろ!いい加減にしろ!!郷土料理を何だと思ってるんだ!!

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北京ダックも好き。でもピータンが好きなのでおかわりした模様。ただ、いくら好物でも3つ目は気持ち悪くなってくるので2つ目まで。

ピータンの良い所はね、酒の味が変わるんですよ。

あの良さが判らんうちはまだまだ修行が足らん証拠です。

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崎陽軒の海老シウマイ弁当も食べれたので、美食面では万々歳の旅だった模様。