温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

132・神代の湯

温泉

施設外観は撮らなかったのでなし。

浴室は内湯と露天風呂の各一つだが、とにかく泉質がスバラ。

 

成分分析書

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ここは成分云々というよりも湯の鮮度と温度に着目すべき湯。

47.4℃は浴槽で適温になる為、加水無しでお湯が味わえるのが強み。

硫酸塩泉であるが、伊豆半島特有の火山性の地盤が湯を美しく磨き上げている。

 

概要

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中伊豆にある神代の湯は伊豆スカイライン冷川ICの近くにあるマイナーお宿であるが、市街地からかなり入り組んだ路地を抜けるなど、かなりマニアックな場所にある。世間的にはマイナーながらなんやかんや東京からは近いので、東京界隈でも温泉好き界隈ではそこそこ知られてるかと思われます。

 

まー伊豆の秘湯という点では下田の観音温泉が世界的に有名になっていますが、この神代の湯は温泉美食倶楽部総帥・伊豆の海原雄山を自称するワイから見ても見劣りしない泉質を誇っています。

 

場所が場所だけになかなか行きにくい所ではありますが、宿の設備的にはハイクラスまでとはいかずともそこそこ高価格帯のお宿に分類される隠れ家宿です。

 

総評

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ここの素晴らしい所はなんといっても湯の活きの良さと、その適温っぷり。
源泉は最初に述べた通り47.4℃で、浴槽に注がれると湧出口で大体43℃、浴槽では露天風呂で約40℃程度とリラックスするには最適の温度になっている。

 

伊豆半島の岩盤で磨かれた湯は有機物を感じさせるにおいが一切せず、とにかく清廉で爽やか。若干山奥にある為に環境音も静かな中、お湯が浴槽に注がれるチョロチョロという音がさらにその上質さを演出してくれる。

 

ちなみにこの湯屋は宿泊棟とは別棟となっており、小規模旅館という事もあり、浴場はこじんまりとしているが湯客でごった返す事もない。宿泊すればなおさらだが、日帰り入浴でも充分に贅沢な時間を享受する事が出来る。

 

この湯屋の良いところは内湯、露天とは別に温泉を用いたミストサウナも用意されている所だ。霧状の温泉を浴びながら静かに横たわる時間、特別な非日常を感じる事が出来るだろう。

 

純度の高い硫酸塩泉は潮気もあまり感じさせないので、海沿いの温泉に飽きた人にお勧めの一湯だ。

 

美食

今回はちょっとネタがないので、海老に関する小話を少し載せておく。

 

今回伊豆に来る際、新千歳空港でボタン海老を食べる機会があった。

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それがこの写真。ボタン海老とイクラの併せ丼であるが、解凍海老ながらこれでも羽田空港内で食う解凍ボタン海老と比べてもまぁ普通にこっちが美味い。ただ、解凍海老は溶けた海老味噌から特有の生臭さが出るので、それを苦手とする人もいるかもしれませんね。

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次に、道南・森町でワイがいつも食べてる飲み屋さんの活ボタン海老。

ボタン海老は解凍海老でも充分美味いのだが、活海老ともなるとさらにその食感や甘みの印象ががらりと変わってくる。

 

しかし、同じ活海老でも海老の疲れ方や状態によってその色に差異は出るようで、

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最高級の活ボタン海老になると、この透明度になるわけです。

意外にまじまじと見比べる機会がないので何度も行く度に写真を撮ってて気づいたのだが、結構違いますよね、この透明度。何が原因なんだろう・・・気温?

2枚目と3枚目の写真は同じお店で、それぞれ違う季節で食べた活ボタン海老ですので、旬の食材というのはやはり食べる時期と鮮度が重要になってくるという事がよく解りますね。

 

確かに東京行けば金さえ出せば活ボタン海老も食べれるでしょうが、3枚目のような状態の海老は恐らく東京のお店で見つけるのはなかなか難しいのではないかと思うのです。ましてや、身崩れのしやすいウニになると尚更です。

 

まー私が言いたいのは、こんな風に美味い物っていうのは極力現地で食ってみないと本当に美味いかどうかが分かんないって事です。今まで最高だと思っていた食べ物の、さらにその上が現地食いだと発見できる可能性があるからです。

 

今は大インバウンド時代で、海外から日本食目当てで来る外人さんが多数いるわけですが、そんなブームも長くは続きまへん。

輸出やチェーン店の出店で同じ水準のものが海外でも食べれると思われてしまえば、わざわざ日本に足しげく通う人もいなくなってしまう事でしょう。

 

今回は後半・伊豆の温泉と無関係な記事になってしまいましたが、現地で体験するってのは何事にも代えがたい経験なんでっせ!というお話でした。