温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

146・神居岩温泉

温泉

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留萌市内の少し離れた山中にある神居岩温泉。格安で宿泊できる施設だが、老朽化が目立つ。オロロンラインを移動するライダー達にとってはありがたい施設ではある。

 

成分分析書

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硫化水素を含む単純泉。泉温は7.8℃ともはや湧き水。

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これちょっとよく分かんないんだけど、加温ありで成分分析書作ったって事?

多分源泉そのままの温度だと思うのだが、似た泉質で近隣に46℃の源泉が湧くって事あるのだろうか。

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こちらはガッツリ強塩化物泉。トータルで見ると3つの源泉があるようだが、単純硫黄泉と塩化物泉、なかなかに布陣としては悪くない泉質群だ。

 

概要

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神居岩(カモイワ)温泉は留萌市内にあります。位置的にはこの通り。

札幌からも適度な日帰りエリアで、海産物の美味い所です。近くに酒蔵や甘海老で有名な増毛もあるので、温泉美食倶楽部的にも足を運びやすい街。

 

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何だか読みづらい文章ですが、昔からアイヌの人々には知られた温泉だったようですね。

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ここのウリは薬湯・・・と言う事でしたが、やはり励明薬湯程のチンピリはありませんでした。大浴槽が硫黄泉で、小浴槽が塩化物泉。いずれも循環・加温方式なので源泉の良さは薄れてしまっていましたが、浴場全体には仄かな硫黄臭が立ち込めていました。大浴槽では単純硫黄泉らしい鮮やかな緑色が確認され、小浴槽は塩類泉らしい茶色く濁った色が確認されました。

 

大浴槽は微かに泡が立っており、お湯そのものに仄かなとろみがあるのかもしれない。

加温循環してある為か、あまり肌触りとしてのツルツル感は無かった。

一方、小浴槽は塩類泉にしては珍しい寝ながら入るジャグジーとなっていて、温度もぬるめの状態にしてあった。加水してあるようだが、塩気は充分あった。

 

総評

設備が古いという点を除けば、泉質面は悪くはない。提供環境は普通だが、緑色の単純硫黄泉自体が珍しいので、レアリティという意味では一見の価値がるだろう。

露天風呂は無く、日光浴が出来るテラスのようになっている。

水風呂とサウナはあるので、その点は評価できる。水風呂の温度も丁度良かった。

 

全体的に熱くはしていないのだが、やはり濃い目の塩類泉が秀逸。

洗体の後に硫黄泉に入り、水風呂、その後塩類泉で横になりながらゆったりと発汗を促し、その後は薬湯も含めて好みの湯を交代浴する事で、キッチリとキマる事が出来た。

宿泊も安いし、保養施設としては申し分ないと思うんだが、やっぱ設備が古いかなー。今はこのままでも良いんだけど、ゆくゆくはリニューアルしてくれると非常にありがたい。留萌は旅の中継地点になりやすいので、需要はあるのではないかと思う。

 

美食

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留萌には有名な寿司屋「蛇の目」というお店があり、ココは居酒屋営業もしているという素晴らしいお店であります。(写真はシャコ、留萌産エゾムラサキウニイクラ

あぶく銭があったら一泊して夜に飲みに来たいところだったのですが、リリカルなのはにボッコボコにされてしまったので財布は軽く、宿泊は断念。ランチで軽くニーウーやら何やらを摘まんで帰りました。

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留萌のウニは初めて食べたんですが、エサの質が違うのか、磯臭さとは違う独特の海の風味があって、物凄く美味しかった。(写真はホタテとムラサキウニの炙り)

いやぁ、一時期エゾバフンウニ至上主義に陥っていたんですが、ムラサキウニも食べたエサ次第でこんなにコクの深い味になるんですね。たまげたなぁ。

 

8月を過ぎると時期的にウニは終わりになってしまいますが、夏場に宗谷岬を目指すライダーは、下手に旅路を急がず、こういう所で美味い物と良い湯を楽しみながらツーリングを堪能してもらいたいもんですね。