87・えんべつ旭温泉
温泉
ドンッ!
浴槽写真は人がいて撮れなかったが、二つの源泉を持つ秘湯。
成分分析書
こちらは茶色い鉄泉。かなり塩分が濃い事が判る。
しかし・・・泉温10℃か・・・。
こちらはモール泉。コーヒーのような真っ黒い色だが、これも泉温は低い。
鉄泉は強塩泉の表示。
モール泉はやはり重曹泉。
あっ・・・(察し)
湯が細いのか、加水はしないという拘りはあるものの、循環方式の模様。
概要
北海道の中でもかなり北の方にある。オロロンライン沿いに看板があるので、宗谷岬を目指すライダー達にはなじみの温泉かもしれない。
実は北海道でもこの辺りはあまり地熱のないエリアであり、ここから北にある温泉はほぼ冷鉱泉ばかりである。最近だとボーリング技術の発達で温かい湯も出ているかもしれないが・・・。
成分分析書でも提示してある通り、二つの泉質を持つこの旭温泉も源泉10℃前後の冷鉱泉である。
余談ではあるがこの近くには三毛別ヒグマ事件で有名な苫前町もあるので、是非現地まで足を運んでいただきたい。
苫前郷土資料館マジお勧め。
うわぁ~やっぱこええー。
総評
成分分析書の所でも推測しているが、どうも源泉の湧出量はそこまで多くない模様。
そのためか、1日1回張った湯は少しずつ加湯されながら1日循環で使用されるため、お湯の鮮度そのものはそれほど良くない印象だった。
ただ、成分自体は2源泉とも非常に濃いものであり、真っ黒な湯と赤茶けた鉄泉という見た目はインパクト抜群で秘湯感はある。湯の鮮度は感覚的な好みの話であり、効能そのものには影響がないので、浴後は適度に拡張した血管と、ホクホクと温まる塩泉の効能を味わう事が出来るだろう。
サウナは無かったと思うが内湯と露天はキッチリあるため、明るい時間帯に入りに来ると雄大な自然を楽しみながらの入浴ができる事だろう。
純粋に山奥の秘湯という雰囲気を楽しめばよい。
美食
これは道北に向かう途中、道の駅しべつで食べた大王農場直営店の冷やし天婦羅蕎麦であるが、幌加内辺りを中心に辺り一帯の蕎麦レベルの高さはマジ一級品だ。ガチで旨いので旭川から北に向かう際は是非賞味して頂きたい。
86・養老牛温泉(湯宿だいいち)
温泉
写真が残ってなかったので無し。
旅館・湯宿だいいちは有名旅館につき、詳細は各自ググって下さい。
成分分析書
柔らかな塩類泉。北海道にしては珍しく炭酸水素イオンが少ない。
旅館だいいちを中心に複数の源泉があるようで、混合泉として豪快に使っている印象だった。飲泉の記載があるのに注目。
概要
道東の中標津にある穴場的温泉地。
周囲は広大な農地で、山深く入り込んで行くという印象ではなかった。
周りはマジでこんな景色。
ここに辿り着く途中、空が美しすぎて一瞬「ここはこの世ではないのではないか?」と不安になった。
カーナビに入れれば迷わず行けると思うが、とにかく辺鄙な場所にあるため恐ろしく遠く感じる。周囲に川湯温泉や阿寒湖温泉、羅臼温泉、斜里温泉といった名湯が並ぶ中、この養老牛温泉は独特の立ち位置を築いている温泉です。
いわゆる、都会層向け隠れ家的温泉。
この時に入った湯宿だいいちは特に札幌圏のブルジョワ層から支持の高い温泉で、駐車場は殆ど札幌ナンバーの車で溢れていた。
中々に豪華な旅館であり、館内は清潔で都会的な印象がある施設だった。
総評
温泉としては単純泉にも近い程の薄めの塩類泉であり、透明な湯は爽やかでクセがない。なるほど、万人受けするわけだ。
写真が無いのでググって期待度を高めて戴きたいのだが、この旅館の特徴は規模の大きな露天風呂である。眼下に渓流を見ながら入れる広い露天風呂は開放感抜群で、その種類も豊富で飽きの来ない造りをしているのが印象的だった。
(露天には混浴エリアもある。)
内湯には水風呂もあって、設備も豪華旅館として充分なものだった。
この旅館の人気は相当なものらしく、この日は洗い場が足りなくなるほどの盛況っぷりだった。それ故に日帰りで利用したのが残念なくらいで、本当は一泊してゆっくりと贅沢に使いたかったというのが本音だ。
湯の質は前述の通りクセのない低濃度の塩類泉で、しかし客層を考えてか温度は比較的温めに調整してある。混合泉ではあるが温度が高い事から、おそらく塩素消毒・循環はしてないと思われます。
浴槽も広く、利用客が多かった事もあって湯の状態は少し草臥れた印象だったが、宿泊で利用すればこれも大分印象が変わると思います。
とにかく露天風呂が素晴らしいので、それだけでも入りに来る価値は充分あるだろう。
美食
各種温泉のハシゴ途中で、日帰りだたっため今回はネタがなし。
85・八甲田温泉(龍神の湯・ミルクの湯・ラムネの湯)
温泉
施設外観。
青森市内から車で約40分。それほど遠くはないが、AUの電波は入らなかった。
しかしここの湯の素晴らしさは広まり続けているようで、駐車場は外来入浴の車で溢れていた。
これは今回再訪したラムネ湯の写真。壁面に張り付いた硫黄化合物が蛍光するかのように緑色に輝いている。湯に漬かると全身を泡が覆い、泡の境界が光に反射して緑色に輝くので、マグネットスーツを着たサムス・アランみたいでちょっとカッコイイ気分になる。
成分分析書
これが龍神の湯源泉。64℃もある高温泉だが、中性。鉄を含んでおり、赤茶けた湯の色が龍神っぽさを感じさせる。
続いてミルクの湯。ガス型の硫化水素と1200ppmを超える超高濃度炭酸泉だ!スーパー銭湯で人工的に作るレベルの炭酸ガスが天然で溶存している。しかも源泉35℃がそのまま掛け流されている。
こちらもミルクの湯らしき成分表だが、源泉が39℃と少し暖かいため、露天風呂に利用されている源泉だと思われる。pHはどちらも2前後と非常に強力。
そしてラムネ湯源泉。ミルクの湯に近い泉質だが、硫化水素ガスは最も少なく湯が白く濁っていない。緑色の蛍光を放っているのはこの湯だ。
概要
新幹線のお陰で随分と行きやすくなりました。
青森市内から国道を酸ヶ湯へ向けて走ると、途中で十和田に抜けるルートが出てきますが、この八甲田温泉はその十和田方面に抜ける道の途中にあります。
青森県の温泉といえば伝統の混浴方式を貫くヒバ千人風呂の酸ヶ湯温泉が有名ですが、その手前に古くから存在していたこの八甲田温泉は、ここ数年と思われるリニューアルで酸ヶ湯の人気を食う勢いで勢力を伸ばしている温泉です。
元々の古い温泉旅館施設をそのまま残しつつ、巨大な木造の湯殿をこしらえたこの旅館は、秘湯感と共に快適な入浴体験を味わう事が出来る。
最近では有名になりすぎた感のある酸ヶ湯はいつも人でごった返していますが、ここはまだ穴場的な雰囲気を残していて、これから爆発的に人気が出る温泉施設だと思われます。それくらい湯の質が凄い。
宿泊棟そのものは古いのだが、湯屋だけは新しい。
この旅館には大きく分けて二つの浴室が用意されていて、3つの源泉が楽しめるのがこの巨大な湯屋「秘湯 龍神の湯」だ。こちらはラムネ湯と違って洗い場の揃ったメイン浴室である為、利用客が多く写真は撮れていない。
中は総ヒノキ造りの洗い場と小浴槽(ミルクの湯・源泉35℃の方)と大浴槽(龍神の湯・源泉63℃・加水)に分かれている。洗い場設備も新しく、カランは酸性の強さで少し腐食こそしているものの、ストレスのない入浴ができる。
露天風呂にもミルクの湯と龍神の湯があったので、恐らく露天の方のミルクの湯は39℃源泉の方だと思われる。(35℃掛け流しだと明らかに寒い筈)
ラムネの湯の方はこちら
sticknumber31.hatenablog.com
でも紹介しているので割愛するが、別の建物での入浴となる。
料金は両方入って1000円なのだが、惜しまず是非両方味わっていただきたいところ。
総評
前回は時間が無かったのでラムネの湯だけ足早に入って直ぐに退散したという経緯から、詳しい評価を下す事が出来なかった訳だが、今回の再訪ではこの温泉のレベルの高さを改めて思い知る事が出来た。
まず龍神の湯。
登山客などに嬉しい温まりの良いナトリウム・カルシウム/硫酸塩・炭酸水素塩泉で、それ程成分の重くないこの中性の湯は、その名前とは裏腹にこの4つの源泉の中で最も肌に優しい。云わば初心者向けの湯。
赤茶けた鉄の色が雄々しい炎を吐く龍を連想させ、白い湯とは紅白の湯として非常に見栄えも良い。ミルクの湯がぬるいので、熱いの好きも満足の一湯だ。
次にミルクの湯。
内湯の方のミルクの湯は完全に35℃源泉の掛け流しであり、最初に入るには温すぎる温泉だった。先ずは龍神の湯で身体を温めてから入るのが良いだろう。
しかし温めの湯とは裏腹にこのミルクの湯は非常に酸性度が強く、長湯の反動が最も出やすい湯である。また、ラムネの湯以上に豊富な炭酸ガスを含んでいる事から、知らない内に全身の血管は激しく拡張してしまいます。
それにより硫化水素の経皮的吸収量はされに増える事となり、これもまた強力な酸性と並んで湯あたりの原因となります。長旅の途中で入るライダーなどは、その後の旅程にも影響が出る事を考えると是非宿泊で利用してもらいたいものです。
滅多に湯あたりしない自分がたった1回の入浴で湯あたりしましたからね・・・。
露天にも同じように熱めの龍神の湯とぬるいミルクの湯があるので、病気による湯治客や疲れのある人は湯あたりのリスクは常に頭に入れておくべきだろう。
再訪でラムネの湯も入りましたが、湯の美しさはこちらが一番。緑色に美しく輝くあの湯が一体何の成分によってあのような現象を引き起こされているのか、未だによく分かりません。しかしこちらも強力な酸性泉ゆえ、気持ちよいからといって長湯すると同じく湯あたりのリスクが高くなります。濃度は低いとはいえ、かなり硫黄の匂いがしてましたので・・・。
さて・・・総評としてこれらの個性に富んだ4つの源泉は、いずれもが一級品の泉質と抜きんでた個性を持ち合わせている事から、泉質ガチ勢として、ここ最近の俺的温泉ランキングの中でSSSの最大評価を与えても差支えが無いと判断しました。
とにかく温泉として全てが異例。
強力な酸性泉+強力な炭酸泉の融合は日本広しといえども恐らくここだけではないでしょうか?これに付け合わせとばかりに含鉄中性泉が出ていて、しかも市内から車で1時間もかからないのだから、青森県温泉勢のレベルの高さはホンマにえげつない。
美食
青森市内の飲み屋街を歩けば、そこで食べられる海の幸は北海道にも引けを取らない。
写真はマグロセットと、八戸産の〆鯖。
中でもマグロは絶品で、
解凍品ながらこのトロの差しは本当にヤバい。
口の中でバターのようにとろけた。
今回は八甲田温泉だったので、日本酒も「八甲田花吹雪60」。
甘みが薄くキリっとしていて、マグロとの相性が最高だった・・・。
二軒目では初サンマとメバルを田酒で頂きました。
この他、甘みの強い嶽きみの天婦羅。
地元でしか出回らない、市浦牛のステーキ。
この牛は出荷が少なく、今年は県内6頭しか出回ってないんだってさ。
これはマジで美味かった・・・いや、美味すぎた。
温泉と美食の地において、青森県の持つこのポテンシャルの高さは、今一度再評価されるべきだと思う。
ふぅー満足満足。
84・茅沼(シラルトロ沼)温泉
温泉
何故か建物や内部の写真が無く、茅沼の写真だけが残っていたので掲載。
記憶が確かならばホテルと一緒になった施設で、宿泊も可能だったはず。
成分分析書
住所でもう草。コッタロ原野の127-10ってよ・・・。
塩分が濃く、等張泉ですな。源泉47℃。
概要
釧路湿原界隈はその昔は海だったのだろうか?釧路市内の温泉共々、高濃度の塩が含まれている。この茅沼は釧路から標茶方向に少し走った先にある温泉だが、ここも結構な濃度も塩化物泉だった。
市内の温泉との違いは、明らかにこちらの方がモール泉であるという点。独特の有機物臭がして、湯の色も多少濁っている。
白鳥がいるシラルトロ沼(茅沼の別名?)の外れにある事から、シラルトロ温泉などとも呼ばれるとか。広大な敷地があり、広々としたパークゴルフ場を併設した設備だが、周囲は見渡す限り鬱蒼とした未開の湿原地帯であり、夕暮れ時に来るとなんかこう、うすら哀しくなってくるような風景である。この周辺は異常にエゾシカがおり、昼夜問わず平然と道路に出てくるので、アニマルアタックに要注意だ。
半分野生なのか、駐車場にはヤクザのドンみたいな筋骨隆々の雄猫がいた。
フレンドリーだが油断すると爪を立ててくる侮れない奴だったぜ。
総評
温泉としてはモールと塩化物泉が半々といった感じだろうか。
設備は比較的新しめなので、若干量の加水と塩素消毒の循環式と思われるが、そこそこの強塩泉なのであまり湯の劣化は感じなかった。
湯はモール泉を名乗るには色が薄すぎる感じだが、黄色がかった湯は浴後に塩化物泉らしい火照りがあった。標茶まで結構距離があるので、その間の休憩地点と考えれば使いやすい施設かもしれない。
この湯のスペックは決して悪いわけではないのだが、
があった事から、この温泉をあえて選んで立ち寄る事はその後は無かった。
美食
道東はクソ寒いので、釧路市内にもある山岡家でラーメンを食べよう。(提案)
83・うらほろ留真温泉
温泉
施設外観。混んでいたので浴槽写真は無し。
設備は新しいものの、かなり辺鄙なところにありますよ。
成分分析書
pH10!ここに入りに来た理由は、このスペックに惹かれたに他ならない。
十勝周辺は何処もモール泉が出る中、ここのように透明な単純硫黄泉が出るのは珍しい。源泉は約30℃。
概要
解りますかね?この辺鄙さ。西に帯広、東に釧路を望み、ちょうど中間地点にある浦幌町の国道から、かなり山奥に入って行かないとこの温泉に到達する事は出来ません。
道はそこまで険しくはないのだけど、高速側からはいけない。
・・・ので、国道を池田町から浦幌に流れてそこから農道に入る必要があります。
ある意味トムラウシ温泉並に行きづらい場所にありますね。
帯広からカーナビ通りに走ったのだが、ルートが悪かったのか何故か途中で未舗装の道もあった。まじデッカイドーな風景が広がる。
総評
pH10の単純泉という事で否応が無しに期待が高まる留真温泉だったが、辺鄙な道道の先にあったのは割と最近建てられたとされる日帰り入浴施設だった。
ごく最近建てられた温泉施設ってのは洗い場などが清潔で素晴らしい反面、衛生管理に厳しい審査があると云う事もあって、ここの温泉は加温&循環&消毒という鉄板設備だったんですよねー。
本来はとろみを楽しむ筈のアルカリ泉も、塩素で消毒してしまえば割と台無しに。
湧出量が細いのか、源泉を直で流す水風呂もなく、仄かに残るツルツルとした肌触りを「惜しい・・・実に惜しい・・・。」と唸りながら入る事に。
いや、これはこれでいいんです。
かなり奥まった場所にあるこの入浴施設は、長い運転の終わりをドライバーに告げ、ようやく車を停めてホッとできる安心感をもたらしてくれる。浴場はおろか館内もピカピカなので、家族連れには使いやすい施設だし、どちらかと云うと大衆向けのお風呂である事は間違いない。
ただなー、泉質ガチ勢としては・・・どうしてもモニョる所がある。
露天風呂は比較的とろみが強く源泉割合が高かったように感じるが、お湯の鮮度は循環によりやや草臥れた感があったので、やはり元の源泉湧出量が細いのかもしれません。
美食
留真温泉では蕎麦を食いました。道東は流石に蕎麦が旨い。
ちょうど新蕎麦の時期だったし、水もキレイですからね・・・。
あぁん?餡掛けチャーハン?
帰りに立ち寄った道の駅うらほろではこの白い餡掛けチャーハン(意味深)を食べたのですが、蕎麦食った後だったのにペロリと完食できてしまった。
やっぱ餡掛けチャーハンは歪みねぇな。
82・羅臼温泉
温泉
浴槽。本当は羅臼温泉は熊の湯が人気なのですが、あそこは洗い場のない野天風呂であり、いつも混雑しているので敢えて旅館にお邪魔して日帰り入浴をしました。
今回は道の駅らうすのすぐ裏にある高島屋旅館にて入浴。源泉は同じよ。
成分分析書
ほらね、混合泉。ここはいくつかの源泉を集中管理して使っていて、熊の湯の方も同じなのです。しかしあちらは観光客向け故、加水して適温に調整されています。
旅館の風呂は適時加水であとはずっと掛け流しなので、実は泉質を味わうためにはこういう旅館の方が正解だったりするのだ。
68.2℃、含硫黄・ナトリウム/塩化物泉。
南茅部もそうなんですが、何故か昆布漁の盛んなところに硫黄泉あり。
なお、日高は無い模様。利尻はどうだろう・・・?
概要
知床と云うと自分はこの羅臼からウトロに抜けるのが正規ルートだと思うんですけど、本州から知床を見に来る方は概ね女満別空港からレンタカーで来るルートが多いようで、意外に知床峠を超えて羅臼まで来た事ある人はいないと思うんですよね。
というのも、この知床峠は夏~秋のわずかな期間しか開通していないし、積雪があれば早々に閉鎖されてしまうからで、どちらかと云うとこの羅臼温泉は道東を走破しているライダー達になじみが多いかもしれません。
ちなみに熊の湯にも行きましたよ。旅館で入った直後だったんで、入りはしませんでしたが。
アレって多分羅臼間欠泉だと思うんですけど、熊の湯露天風呂のロケーションは大体こんな感じだと思って下さい。渓流沿いにあって大変見晴らしのいいところです。
少しアングルが違いますが、羅臼からは北方領土が目と鼻の先に見えます。
この写真の奥にうっすらと浮かぶ(地図上ではの右手に見えている)のが、国後島です。日本の領土なのにロシアに不法占拠されてるんだぴぃ!
実際に目にする国後島は本当にバカでかくて、あれほどの国土が失われているのかと考えるとマジ露スケベェ///ってなります。ドサクサに紛れての簒奪、頭に来ますよ~!
総評
さて、羅臼温泉の温泉評ですが、まず印象に残っているのがクソ熱いと云う事です。
この年季の入った旅館は給湯の方式もかなり古典的で、源泉から渓流沿いに下部に位置している事からか、混合泉を1日中ダラダラと掛け流し続けています。
必要時に水で埋めて混ぜてから入浴する方式なので、限りなく源泉に近い状態で堪能する事が出来るのですが、極力埋めないように頑張った結果の印象は「熱い」でした。
成分表を見ると分子型とイオン型の硫化水素がほぼ同濃度で入っているようです。湯の色は緑がかった乳白色で、配管の影響なのか元々の泉質がそうなのかは不明ですが、硫黄分らしき湯の花がコロイド状に湯中を浮遊していました。
pHは7.0と中性ながら、浴感は刺激の強いピリピリとした入り心地。ベースは塩化物泉ですが、海が近い割に思ったほど塩分の濃い湯ではないです。微量の炭酸水素イオンが含まれている辺り、やはり北海道の温泉ですね。
風呂上りはやはり汗が吹き出しました。まぁ水風呂もなかったのでその影響もありますが、入浴時のひりひりとした刺激はやはり硫黄泉ならではのものです。
設備に関しては最低限でしたが、大きなホテルに泊まればこれは万事解決するので、泉質面で云うと申し分のない名湯でしたね。
やはり硫黄泉は良いものだ。
美食
すいません。羅臼では道の駅も終了してしまっており、何も食べずに移動してしまったので、今回はありません。
敢えて載せるなら
この日の昼に食べた根室の花咲ガニですが、根室は遠いですからね。
昆布を食べよう(提案)
81・鶴の湯温泉
温泉
施設外観。中は割と近代的。
浴槽写真は無し。
成分分析書
成分表だけを見ると非常に素晴らしいのだが・・・ここは個人的に色々と惜しい温泉だったりします。
何故惜しいかは徐々に後述されていきます。
含硫黄‐ナトリウム/塩化物・炭酸水素塩泉
惜しいその1。
施設が新しいためか、循環消毒方式。まーしょうがねーよなぁーこればっかりはー。
概要
惜しいその2。
判りますかね、この立地。新千歳空港から車で直ぐに来れる場所にありながら、国道234からも発見されづらい場所にある事から、スルーされがちな立地。
最寄り駅は早来になりますが、ゴルフ場とか近くにあるので多分そっち系の人向けの温泉なのではないかと思われる。
国道36号にも看板は出ているが、新千歳空港から南側なのでほとんど仕事で移動している車しか通過せず、ほぼスルーされている。
惜しいその3。
それは泉質・・・。
この成分分析表をみて「お?」っとなった人は恐らくいないと思いますが、硫化水素イオンが豊富な処に着目してください。
このブログでは過去にも咲花温泉
で書いたのですが、イオン型の硫化水素HS-が含まれている事に注目してもらいたい。このイオンが豊富な温泉は咲花温泉のように美しいエメラルドグリーンを呈する事が多いのだが、なんとこの鶴の湯はこの辺では珍しい硫化水素を含む温泉でありながら、それと同時に札幌や千歳圏でもよく見られる腐植質を含んだモール泉でもあるのです。
ある意味で二つの個性を持った稀有な温泉であるにも関わらず、せっかくの美しい緑色要素もモールの黒い色で濁り、優れた泉質を持ちながらその見た目の良さを完全に持ち崩している哀しい二刀流温泉なのです。
実に惜しい!!
惜しいその4。
源泉が14℃しかないので、水風呂での掛け流しも見送られた模様。惜しい!
惜しいその5。
メンテ上の問題か、露天風呂は無く内湯1つのみ。惜しい・・・惜しすぎる!!
総評
惜しい惜しいと散々書き下ろしましたが、この鶴の湯温泉はこの辺りでは珍しい硫黄成分を含んだ温泉です。
色は腐植質と混じって黒緑?のような毒々しい色をしていますが、匂いは確かに強い硫黄の香りを放っています。モール泉の独特な匂いと硫黄泉の匂いが混ざったような香りを放っているのが最大の特徴。
設備は内湯一つだけのシンプルな構造ながら、洗い場は近代設備で利用しやすい雰囲気です。近代的な設備とこの秘湯感のあるお湯の色が妙なミスマッチをしている感じ。ある意味でマニアックと言えばマニアックかもしれませんね。
基本は塩化物泉ながら、そこそこの炭酸水素イオンを含んでます。
炭酸水素イオンを含んだお湯は炭酸泉ほどではないにせよ、そこそこの血管拡張作用を持つので、浴後の温まり方は大したものです。硫黄泉特有の疲れも滲み出てきますので、泉質自体は悪くないんですよ。
お湯の見た目がね・・・。
美食
これは苫小牧で食べたものですが、支笏湖で春先に解禁されるチップ(サクラマス)の刺身です。シャケ程の脂はないが、淡水湖の魚らしい淡白なうまみがある。
支笏湖に行けば普通に食べれます。