温泉
温泉は半露天・半混浴の浴槽のみ。仕切りの奥は女性用となっている。
成分分析書
埃にまみれてボロボロになりかけてはいたが、一応成分分析書は脱衣所にあった。
概要
今回は趣向を変えて秘湯系を紹介します。
渡島半島の付け根部分といえば、道内でもなかなか観光客がいかない地域であるわけですが、カニの街・長万部がある太平洋側と違って特に日本海側は本当に驚くほど車が走ってません。
北海道に見せられたライダーならわかるはず。
真っ直ぐな道路を独り占めする感覚、プライスレス。
いかにも北海道らしい美しい景色が広がる素敵なところなのですが、今回の秘湯はそんな渡島半島の首根っこ部分、せたな町にある臼別温泉です。
臼別温泉は江差から北上し、乙部を抜けた辺りの国道229号から少し山に入ったところで右折するわけですが、小さな看板を見落とさないように注意しないといけません。
周囲はマジで何もない所で、熊の危険性もあるので、行くなら比較的人の出入りがある週末の方が良いかもしれませんね。
総評
温泉としてはよくあるナトリウム・カルシウム‐塩化物・硫酸塩泉で、成分総計も約3500㎎/kgと標準的なバランスを持つ温泉です。泉質主義の人からすると平凡な泉質なので、とりわけ騒ぐほどの事もない温泉のように感じるかもしれませんが、今回は秘湯がポイントですので、そのロケーションについては高いポイントを与えざるを得ません。
浴槽には山から直に引かれた管で水と温泉が引き込まれており、適度に丁度良い温度に保たれるようになっています。基本的に無人なのですが、清掃料として気持ち程度のお金を治めるシステムになっています。野天風呂にしては比較的ちゃんと手入れが入っているので、秘湯初心者にもおすすめの野天風呂なのです。
どうです、この雰囲気。なかなか良い感じじゃないですか?
殆ど人の来ないところなので、この大自然を独り占めしてる感じが良いじゃないですか。手前にある緑色のコップは多分飲泉用に置かれた物ですが、保健所の飲泉許可があるのかどうかは不明。まぁ、死にはしないと思うけどね。
入口にはこの温泉に関する注意事項と解説があるので、キッチリ目を通しておきましょう。
このように、野天風呂初心者には実に優しい温泉となっているのがこの臼別温泉なのでした。しかし写真に載っている通り夏場しかやっていない事と、場所がかなり辺鄙なところにあるので、熊にだけは気を付けていただきたいですねー。
美食
せたな町はエゾアワビの養殖で有名な所だったりします。
実はこの時の旅では同せたな町内にある貝取澗温泉のアワビ山荘に1泊し、アワビ尽くしの一夜を堪能しております。普通のアワビに比べると小ぶりでしたが、安い!
せたな産のエゾアワビは湯河原の某高級旅館にも卸しているそうで、関東で食ったらそらもういいお値段するんでしょうなぁ。
今回は4種のアワビ付きプランで宿泊しましたが、アワビが4つもついて1万ちょいでいいのだからまー安いですよね。
奥尻の白ワインと一緒に頂きました。
あぁ^~たまらねぇぜ。
ちなみにこのアワビ山荘の温泉も貝取澗温泉という黒茶けた鉄分豊富な温泉で、今回紹介した臼別温泉もそうでしたが、比較的鉄分を含んだ温泉が出やすいようですね。
函館からも結構遠いせたな町ですが、北海道で本当に良いモノを食べようと思ったら、やっぱりこういう所まで足を延ばさないとね。