163・湯布院温泉 束ノ間
温泉
施設外観。複数の一軒家が立ち並び、その「温泉のある時間」をコンセプトに、一棟一棟を貸切スタイルで利用する逗留型温泉宿泊施設である。小汚い貸家に寝泊まりする旧来の湯治とは一線を画した、ラグジュアリー湯治がウリ。
元々は庄屋の館という宿だった模様。
成分分析表
成分そのものは何も珍しい事はない。
薄めのナトリウム/塩化物泉であり、pHも8.7と若干のアルカリ性であるが、重曹成分もそこまで多くはなく、ツルツル感が特に強いという事はない。
ところが、この温泉には大きな謎が・・・。
概要
由布院駅や飲食店のある通りからはかなり離れた場所にあり、夜は恐ろしく静かな場所にある。立地的には湯布院町内を見渡せるような少し小高い場所にある。裏手が直ぐ由布岳であり、塚原温泉も近い事から、高温で良質な温泉が湧く。
温泉タンクの様子。とにかく湯量は豊富であり、源泉温度も97.4℃とバチクソ高い。
総評
ファッ!?何だこの色!?
ただの塩類泉とは思えぬ、半透明の青い温泉。それがこの温泉の最大の魅力である。
成分分析表から推測しようにも、一体何の成分が原因でこのような色を呈するのか、皆目見当もつかない。微量に含まれているリチウム?それともチオ硫酸イオン?それともアルミニウムイオンが錯体でも形成している?
どれもイマイチしっくりくる理由が見つからず、湯に浸かりながら知恵熱が出そうになる。
寄ってみるとそこまで青くは見えない。この温泉の青さは角度によって見え方が異なり、このアングルだと白濁した硫黄泉のようにも見える。
引きのアングルで撮ってもこのような感じで、あまり青くは見えない。
やはり光の加減で青く見えているようで、とにかく謎が多いのがこの温泉の最大の魅力である。
湯に浸かった印象であるが、通常の塩類泉とそれほど浴感に差はなく、お湯自体からは硫化水素の匂いもしない。そもそも硫黄泉じゃないから当然といえば当然だが、この色だから尚更不思議に感じる。pHも高めではあるが、前述の通り重曹成分が薄い事もあってか、ヌルヌルツルツルとした浴感はない。浴感はあくまでサラリとした薄め塩類泉のそれである。絹の湯的な。
浴場は写真の通り開放的な露天風呂であり、洗い場もシャワーも完備。
しかしそもそもが宿泊施設の温泉であり、あまり多人数をターゲットにした施設ではなく、洗い場も数は少ない。日帰り入浴で利用するにしても多人数でワラワラと行くような所では無かろう。異帰り入浴は少人数での利用を促したい。
今回ここで紹介するにはしたけど、実はあまり有名になってほしくない。
皆さんご利用は是非宿泊でオナシャス!!
美食
皆さん豊後牛まぶしというのをご存知ですかね?
湯布院駅近くのお店で食べられる料理ですが、ウナギを使ったひつまぶしに対し、和牛である豊後牛を使ったバージョンである。最初はそのまま食べ、薬味を入れつつ味変し、後半はだし汁を入れてお茶漬け風にして食べる料理である。
必ずビールと併せて食べよう。必ずだ。