温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

121・中標津温泉(東中温泉)

温泉

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施設外観。宿泊利用もある施設であるが、自慢の温泉を浸かって岩盤浴も設置するなど外来入浴にも力の入った施設。

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中央に掲げられた岩盤浴の看板。泉質の良さも相まってか若い女性の利用者からも好評なようで、この辺りには他にもマルエー温泉などライバル施設も多いためか、いい意味で競争力が働いている気がしますね。

 

成分分析書

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pH8.72とアルカリ性

極微量ながら水酸化物イオンも検出されていますね。

少し南にある別海温泉と明らかに違うのはモール質ではないという点です。

透明なアルカリ性塩化物泉。

 

概要

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道内でも特に寒い地域にあたる中標津。イメージは湧かないかもしれませんが、中標津は道東の中でも空港などもあって比較的経済活動の盛んな地域です。ビジホも何軒かあります。

今回注目してもらいたいのはこの辺りの泉質の違いで・・・

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中標津の直ぐ東にある標津ではこことほぼ同じ透明な温泉が出るのに対し・・・

 

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南東にある地図上の別海の温泉は真っ黒なモール泉が湧出しています。

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そしてやや離れますが、中標津の南西にある標茶も温泉は黒いモール泉なのです。

 

屈斜路湖とか阿寒湖とか摩周湖周辺みたいに独自の水源があるエリアを除けば、概ね中標津から南は黒い湯が出るという点で共通しているように見えます。

一方で湧出温度は比較的近い温度帯に集中しており、地質の他に水源と地熱がどのように分かれているのかも気になる所ですね。

 

ちなみに、さらに南下した釧路市内では元々海だったらしく、温泉も透明な強塩泉が出ます。

 

総評

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脱衣所も含めて、温泉は比較的古めのスタイルです。TOUHOKUスタイルとも若干違う感じ。ロッカーと籠で衣服の管理を行います。

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お湯はこの通り透明。塩化物泉だがアルカリの主張がバッチリあって、浴感は非常にツルツルしている。

素直にpHで比較するとこないだの標津(オホーツク)温泉と比べると、あちらの方が若干アルカリが強いため、ツルツル感は劣る。pHがそのまま浴感を反映しており、比較的素直で分かりやすい湯だな、と感じた。

 

浴槽は写真の一般浴槽とは別に源泉浴槽と露天風呂があり、源泉浴槽は49℃の湯を少量フローしているので結構熱めの温度になっていた。

 

露天風呂の方も堪能したが、開放感があって良い感じ。有機物の存在を示唆する炭酸水素イオンもそれほど多くなく、湯の匂いはあまり土の匂いはしなかった。

 

またアルカリ性泉でありながら塩類泉でもあるので、ツルツルとした皮膚の洗浄作用と塩類泉の保温作用の両方が味わえると云う事で、攻守バランス乗っ取れた良泉だと思われます。

 

毎日入っても飽きないし、疲れにくい。

素晴らしい温泉だった。

 

美食

今回はすき屋食べたので無し。