温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

113・札幌あいの里温泉なごみ

温泉

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施設外観。中は軽食なども食べれるがかなりこじんまりとした施設。

大衆浴場につき風呂の写真は無し。

 

成分分析書

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割とぬるいけれども38℃はあるので、まぁ温泉っちゃ温泉の部類に入る。

そのままだとかなりぬるい湯になる為、実際は加温しての提供です。

 

概要

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札幌市の北の外れ、あいの里にある小さな温泉。

あいの里は札幌北区と石狩郡の境目にある閑静な住宅街で、郡境の石狩川が直ぐ近くを流れていて札幌市の中でも特に雪が多いエリアになります。

川を渡ると廃線が決まっている札沼線北海道医療大学駅を終点に止まり、その先は道内でも有数の豪雪地帯である石狩平野が広がっています。

いわゆる石狩空知ってエリアね。

 

元々このあいの里には温泉は無かったんですが、どうやらこの十数年くらいで掘り当てたようですね・・・。まぁ、近くには石狩太美のふとみ銘泉やモエレ沼温泉もあるので、元々掘れば出る地質ではあった模様。

 

総評

初めてあいの里温泉に入って驚いたのは、その塩分の濃さでした。

成分総計34.12g/kgはほぼ海水に匹敵する塩分濃度ですし、加温や消毒はあっても加水は無しで給湯されている。

 

塩分が濃いため湯には塩類泉特有のとろみがあり、黒みがかった湯は石狩番屋の湯と比べてもモール質が濃い事を伺わせる。本当は石狩太美の温泉も同じくらい濃いモール質なのだが、今は加水があるためか色が以前より大分薄くなっていたので、ここは加水無しでの提供が目に見て判る温泉だと云える。

 

塩類泉特有のとろみと述べたが、モール泉にありがちな有機物を感じさせるとろみとは全く違う。モール泉のとろみは豊富な有機物がアルカリ液性と反応して湯に泡が立つが、強塩類泉では表面張力が下がる為、このあいの里温泉はモール泉でありながら湯に泡は立たない。重曹成分(炭酸水素イオン)は豊富なのに、pH7.2と液性が中性なのも特徴だろう。

 

強塩泉とモール泉の両方の特性を持っているため、風呂上りは驚くほど汗が噴き出す。私個人の目から見ても泉質は申し分なく、札幌市内の温泉としては珍しくパンチ力のある温泉だと感じたが、建築に際し色々と制限が掛かったのか、施設規模は小さく浴槽も脱衣所もこじんまりとしているのがネックと言えばネックか。

 

美食

石狩川沿いにはこのあいの里温泉を挟んで上流に太美温泉、下流には石狩番屋の湯があるのだが、それぞれ濃さは違えど似た特性を持っているので是非入り比べてもらうとよい。

さて、その石狩番屋の湯の近くには佐藤水産のサーモンファクトリーという施設があるわけだが、

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サーモンと言えばコレ、イクラ丼(イクラ重)。

時期を見て、新物のイクラが出たタイミングでレストランで食べた一品です。

最近、スーパーの総菜や関東圏の安い回転寿司屋では粒の小さな鱒子イクラばかり出回っていますからね。

やっぱり食べたくなるでしょう?本物が。

噛むとプチプチいうんですよ、新物のイクラは。