温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

88・天塩温泉

温泉

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施設外観。海沿いにある建物で、ボチボチ近代的。

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利用客が多く、浴場の写真は無し。

 

成分分析書

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源泉30℃。冷たくはないが・・・まぁ加温で入る温泉。

特徴は32g/kgもある海水レベルの塩類成分と、その中にきらりと光るアンモニウムイオンの量だ!

 

概要

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実は前回の旭温泉とはハシゴ湯したので、場所も旭温泉からほどほどに近い。

恐らく、道北で唯一の強烈な個性を持ったカルト温泉かと思われる。

そもそもこの辺りは温かいお湯が出ないので、まともに温泉と呼べるのはこの辺りが本当に最後ではないかと思われる。

オロロンラインを北上するライダーは是非立ち寄っていただきたい。

 

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この天塩温泉・夕映鏡沼海浜公園という天塩川河口部にある公園に隣接していまして、景色は実にいい所であります。快晴であれば利尻島礼文島が見えるでしょうし、露天風呂からも海は眺望できるようになっています。

 

ここの温泉の最大の特徴は、上でも記した通り、濃い塩類成分でもなく濃いアンモニウムイオンであります。

 

アンモニウムイオンとは即ちアンモニアが水に溶けた時に生じているイオンでありまして、保健室でアンモニア水の匂いを嗅いだことがある人なら直ぐに判ると思いますが、ものすごくクッサい訳です。例えるなら、古い便所に入った時に鼻にツンと響く匂い。

 

この匂いは浴場に入った瞬間から鼻を襲い、初心者は思わずその時点で入浴を躊躇ってしまうようなそんな温泉なのですが、実際に浸かって湯の匂いを直接嗅いで見ると、細菌や有機物の混じった便所の匂いというよりは、純粋なアンモニア臭がする事が判ります。なんつーか、試薬の匂い?

 

まぁアンモニウムイオンの元はやはり地下に堆積した窒素化合物の成れの果てである事から、やはりここの地下には大量の有機物が存在していた事を伺わせます。それ故に、お湯は真っ黒な腐植質の色をしたモール泉であり、アンモニア臭の中にも仄かにモール集が混じっている事が、より試薬っぽさを醸し出しています。

 

いずれにせよ設備は水風呂もサウナも揃った充実な浴場なのですが、その強烈な匂いからして特異泉質系・カルト系に属する温泉だと思われます。

 

総評

前述したとおり、設備は申し分ない。洗い場、サウナ、水風呂、そして館内設備は充実しており、休憩を取るには充分な設備。というのも、ここは宿泊も可能だからです。

 

泉温はそれほど高くなく、有機物を含むせいかお湯も塩素消毒方式だったと思う。

源泉を掛け流しのまま水風呂利用するという手の込んだ事も特にしてないわけだが、とにかく泉質が珍しい。

 

これほどの塩分濃度となると塩素消毒の影響は微々たるもので、浴後の温まりは相当な強さがあった。ともかく強力なアンモニア臭が鼻を突くので、まずはそれを楽しみながら入れるかどうかが肝となる。ただ、硫黄泉と違ってこのアンモニア臭は浴後は殆ど残らないので安心してもらいたい。

 

泉質面ではアンモニウムイオンのほか、臭素イオンも多く、一体どういう地質から温泉が湧くとこういう事になるのか、不思議で仕方がない。

北海道内では殆どほかに見ない泉質で、私の知る限りでは道東の

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晩成温泉が近い温泉となる。晩成もまた、この温泉同様にアンモニウムイオンのほか、臭素ヨウ素が含まれているわけだが、実はこの天塩温泉の方が全てに於いて濃いというね・・・。

 

泉温も含めて、この天塩温泉は晩成温泉の上位互換だと思って下さい。

 

とはいえ、基本的には塩類泉として身体を温める効果が高い温泉につき、長旅で疲れた身体にはなかなか強烈なインパクトを残してくれる事だろう。

 

美食

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このあと増毛まで下ってオーベルジュ増毛でおフランス料理など頂きました。

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これは・・・タラですね・・・。あぁ^~

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増毛産の牡丹海老。美味し^~

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エゾシカのステーキ。たまらねぇぜ。

 

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ハゲの聖地・増毛。JR増毛線は無くなっちゃったけど、もしも来る機会があったら是非オーベルジュ増毛で美食の限りを尽くしてみてね!

 

誰がハゲじゃい!!まだワイはフサフサや!!

 

www.auberge-mashike.jp