温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

78・北村温泉

温泉

f:id:sticknumber31:20180815004026j:plain

施設外観。

かつては公共浴場だった温泉は隣の建物で、今は宿泊施設と一緒の施設となっています。浴場写真は人が多いので無し。

 

成分分析書

f:id:sticknumber31:20180815004150j:plain

濃いね・・・濃いよ。

約3%の塩分濃度は海水とほぼ同程度だとイメージしてください。

f:id:sticknumber31:20180815004420j:plain

ナトリウム・塩化物の強塩泉。

 

概要

f:id:sticknumber31:20180815004922j:plain

場所はこの辺。

岩見沢は超えるけど、滝川まではいかないし・・・札幌発なら日帰りにはもってこいの距離。

 

f:id:sticknumber31:20180815013954j:plain

石狩空知は農業が盛んなThe北海道!なエリアで、周囲はこんな感じの景色が延々と広がってます。ちなみに写真のバイクは最近買ったばかりのトライアンフの中古ロケットⅢなのですが、このあと帰りに故障(走行中に停止)してマジで死にかけたのでキレて売りました。電装系のトラブルでした。

やっぱ外車はあかんわ。

来月からは鈴菌油山賊になります。

 

さて、この北村温泉は大学時代に一度だけ行った事のある温泉だったわけだが・・・もうかなり昔の話なので、この温泉のルーツについて調べてみました。

そしたらなんとこの北村温泉の源泉湧出は昭和57年だそうで、今から40年近くも前の話なんですねぇ。地熱があると云うのは驚きを持って受け取られ、この空知地区の温泉ブームの先駆けとなったようです。

 

さて、そんな北村温泉はいつの間にやらリニューアルしておりまして、現在は素朴なホテルと一体化した複合入浴施設として利用できる事になっております。

 

総評

f:id:sticknumber31:20180815010609j:plain

大きい方の成分分析表で詳細を解説。

 

浴槽は内湯が高温、低温、ジャグジーの3、露天1、サウナあり、水風呂あり。

源泉は奇跡的な43.5℃なので、恐らく露天は掛け流しかと思われます。

 

画像からも判るように、成分総計で29.07g/kgと海水とほぼ同程度の濃度を誇る強塩化物温泉。最初にも書きましたが海水濃度の指標となる3%という数字は成分分析表で云うと30g(30000mg)/kgですので、この分析書が強調しているように、成分初心者勢は行く先々でこの数値を基準にそれぞれ入浴時の浴感を考察してみてください。

 

ちなみに、血液の浸透圧濃度は0.9%前後(約8000~9000mg/kg)となり、この付近の濃度がある温泉は等張泉と表記されます。血液よりも濃い温泉は高張泉(血液よりも濃い・重い温泉)とされ、体内からは皮膚を通して水が抜けていきやすくなります。(発汗が強く表れる)

 

この北村温泉はかなりの高張泉なので、強塩泉特有のとろみを感じるお湯でした。実際、かなりしょっぱかったです。入浴効果としても浴後の温まりは相当なものでした。

 

水風呂で閉めるとあぁ^~たまらねぇぜ!

 

熱の通りが良いこのお湯は、積雪が多く底冷えをする冬場や、農作業でガンガン筋肉を酷使する農家の人々にとっては正しく癒しの湯となっているのだろうと思われます。

 

もう一つ特記しておきたかったのが、この温泉の色です。

その湯は美しいエメラルドグリーンを呈していて、しかしながら成分には硫黄(硫化水素)の存在がありません。臭素が多いという点も気になりますが、周辺だと新篠津温泉辺りがここと似た濃い塩泉で、あそこはかなり土臭い独特の匂いがするので、ここもモール質的なものが入っているのかもしれません。

 

いずれにせよ土っぽさを感じさせない緑色のお湯は見た目にも美しく、そして43℃という奇跡的な温度は掛け流しに最適です。色、匂い、温度、そしてとろみを感じるこの強い塩泉は、この北村温泉の温泉力の高さを物語ってます。

 

最近、グランピングブームの為か新篠津温泉たっぷの湯が人気を博し、札幌の車中泊勢やファミリー勢にかなり侵略されている感があるので、知る人ぞ知る北村温泉の魅力はここだけの話にしておきたいものですね・・・。

 

美食

f:id:sticknumber31:20180815013701j:plain

北村地区ではどうやら担々麺を地元グルメとして推しているようです。

この日はいい天気だったので、ホテルの食堂で冷やし担々麺を頂きました。

 

麺にもコシがあってひき肉とゴマのたれも美味しかったのですが、辛さの中にプチトマトの甘みがきらりと光って、やはり広大な農地の広がるこの空知地区では野菜を食うのが正解だなぁ。

 

このあと雲行きの悪さを懸念してさっさと帰宅したのですが、前述の通りバイクが故障してマジで死にかけたのでこの温泉で得られた多幸感がサックリと台無しになった一日でした。350kgあるバイクが国道で突如動かなくなる恐ろしさよ。

 

ロケットⅢ、面白いバイクだったけど・・・ちょっと俺には持てあますバイクだったなぁ。次はGSF1200で来ます。