温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

46・仁伏温泉

温泉

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川湯温泉と目と鼻の先にありながら、透明度の高い単純泉

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脱衣所に飾られている古い分析書は中々年季が入ってます。

 

成分分析書

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仄かに重曹とメタケイ酸を含むが、概ね0.8g/kgの単純泉

川湯温泉とは明らかに水脈が異なる事が解る。

 

概要

川湯温泉から車で10分少々で付く屈斜路湖畔にある温泉です。

今回はついでに個人的に大好きな屈斜路湖等と併せて紹介します。

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屈斜路湖摩周湖は日本で最も美しい湖なんじゃないでしょうかね・・・。

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近くには湖の砂浜から直に湯が噴き出ている砂湯があり、こことも泉質が異なります。砂湯は確か・・・

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砂湯は重曹泉です。ここは厳密に云うと浴場(浸かる湯)ではないので、仁伏温泉のついでに紹介しておきます。

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仁伏温泉はこの砂湯から数キロ東にあります。ホント目と鼻の先。

左奥に見えてるのが和琴半島ですね。

余談ですが冬はこの砂湯部分だけは湯と地熱で凍らないため、白鳥が暖を取りに集まってきてフンだらけになるそうで、地元民はあまり好んで入りません。

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屈斜路湖にはクッシーがいるという噂が一時期はやりましたね。

そんなもんおるかーや!

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美幌峠から見た屈斜路湖です。中央ちょい右にちょこんと突き出しているのが和琴半島で、砂湯との位置関係は先の写真から推測してみてください。

ちなみに、

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和琴半島にもこのようにいくつかの温泉がわき出しています。これは駐車場近くにある和琴温泉。キャンプするライダーとかは入るらしいけど、結構藻が生えてて汚いのでお勧めしない。

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こっちは和琴半島北側のオヤコツ地獄。和琴半島は屈斜路湖の中に隠れた火山の先端部でもあり、あちらこちらで湯を吐き出しています。

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ちなみに、藻琴山展望駐車場から見るとこんな感じです。

中央右が中島、中央ちょい左に見えるのが和琴半島です。

ここは屈斜路湖を見る上で最も景色が良い隠れスポットで、朝なら雲海も見える筈。

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屈斜路湖からは少し離れますが、こちらが硫黄山ことアトサヌプリ

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山一つ跨いで裏側にはこんな景色があるんだから、驚きですよね。

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これ多分右手奥に見える山がカムイヌプリで、あそこが摩周湖になります。

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霧の摩周湖と呼ばれますが、霧が出やすいのは行楽シーズンで、秋に行くと割と晴れてますよ。

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摩周湖はほぼ雪と雨水だけ水位を保っていると噂される閉鎖湖です。川の水が流れ込まないので、この湖自体が世界の大気汚染度の指標になるのだとか。Wikiによるとごく一部の場所に伏流水は出ているそうですけど、それにしても凄い環境ですよね。

ただ、温泉はない模様。摩周町にある摩周温泉はまた別物です。

 

総評

今回は写真で割と満足してしまったんですけどね・・・。

さて本題の仁伏温泉ですが、屈斜路界隈で元も薄い湯が出ているのがこの仁伏温泉かと思われる。恐らく水源が屈斜路湖の湖水に依存しているものと思われます。しかし同じ湖畔沿いの湯でも砂湯の場合、飲泉もしてみましたが少し硬度が高い味がしましたし、重曹が濃くモールっぽい匂いもしました。

それに比べるとこの仁伏温泉は全然サラッとしていてマイルドな湯ですが、やはりそれなりの重曹(といっても約200mg/kg)を含んでいるため、微かに土の匂いはしました。

 

単純泉ですがあまり還元性は高くないらしく、液性も中性です。入浴感でもぬるぬるとした感じはしません。この辺りではその透明度から水晶温泉などと呼ばれているらしいですが、単純泉としてのポテンシャルは群馬の川古温泉や水上温泉など、そちらの方が高いのかもしれません。

 

まぁ直ぐに目と鼻の先にあの強烈な川湯温泉があるのですから、そのギャップから「水晶温泉」という称号が付いたのかもしれませんねー。

川湯の上がり湯には最適です。

 

美食

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ここは宿泊したので旅館飯だったのですが・・・。

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グレードを上げてキンキの干物付きプランにしていました。

これがめちゃくちゃ脂のってて美味かった。頭の骨までバリバリ食っちゃいましたよ。

 

川湯に泊まるのもいいですが、旅は時には捻りを入れて見る事も大切です。

そんなあなたに仁伏温泉・・・如何でしょう?