温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

71・長万部温泉

温泉

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少し茶色がかった湯からは仄かに土と油のにおいがする。

肌に張り付き、芯まで温まる湯だ。

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少し色は判り難いが、透明度はある。

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湯の給湯口。周囲には塩分も濃く、結晶物も見受けられる。

旅館の風呂に入ったので、そこそこの手入れはされていた。

 

成分分析書

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成分総計10.09g/kg。

ほぼ塩化ナトリウムだが、やはりというか、北海道らしくいくらか炭酸水素イオンを含んでいる。

 

概要

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長万部と言えばカニカニと言えば長万部という認識があるせいか、長らく長万部に温泉があると云う事を意識しなかった自分ですが、かなり熱いという噂はかねがね聞いていました。

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立ち寄った旅館には白黒の写真が掲示してあり、温泉の歴史もかなり古くからあった事が窺い知れます。右上には天然ガスが吹いているという写真も載っているので、ここも濁川同様に地熱と天然ガス資源がある地形なのだという事が判りました。

どうりで浴室のあのアブラ臭・・・。

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毎分600Lって結構な量だ。

しかし、温泉街はひっそりと静まり返っている・・・。

 

長万部は北海道にとっては丁度道南と道央の境目という事で交通の要所でもあり、今後は北海道新幹線の延伸により、長万部は新幹線と函館本線の分岐点としてますます重要な街になると思います。

賑わっていたカニの街よ、今一度盛り上がれ!!

 

総評

初入浴での評価でいうと、此処は強烈なナトリウム・塩化物泉+αという評価。

 

アブラを含んだこの湯は、ただの熱の湯というだけでなく、肌に張り付くという特性も持っている。それ故に保湿効果もあり、源泉の50℃付近という温度もこの寒い北海道に於いては掛け流しを維持するのにちょうど良い温度となっています。

とにかく熱く、ガツンと芯に染みる入浴感があります。

 

寒い冬こそ、味わってもらいたい温泉の一つですね。

 

美食

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カニ飯。

カニの街としては衰退の著しい長万部ですが、今でも老舗のカニ飯店はあります。

やはり長万部と言えばこれね。

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これはバイパス沿いのカネフク浜形水産で食べた昼飯。

イクラカニ飯!カニ汁!!

やっぱりカニは出汁が出るので味噌汁が旨い。

あぁ^~たまらねぇぜ。

 

またそのうち食べに行きますよーイクイク・・・

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番外編・北海道の温泉ランキング・トップ10

ネタがないのでこれまで紹介した記事の中で秀逸な温泉をランキング形式で紹介していきます。

 

第10位

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さて、最初の10位は奥尻島より神威脇温泉。

掛け流しであるという基本ポイントと共に、滅多に来れないレアさ、磯風浴びる転地効果、そして食べる物も申し分なく美味いという点を評価しランクイン。

 

第9位

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道南から恵山温泉がランクイン。

酸性泉でありながら一切の濁りが無いというとても珍しい泉質で、しかもぬる湯であるという点を高く評価。海産物も申し分なく美味い。

 

第8位

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道北方面から愛山渓温泉が8位にランクイン。

秘湯度の高いこの温泉は敢えて狙って入りに来る価値がある。

 

第7位

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道央方面から江部乙温泉をチョイス。

疑問符を持つ人も多いかもしれないが、私は意外に冷鉱泉好きなんですよ。

ここは源泉の冷鉱泉をそのまま水風呂で使っている事を高く評価した。

 

第6位

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積丹からシララ温泉がランクイン。

炭酸泉として申し分のないスペックであり、ロケーションも最高です。

夏場にウニとセットで堪能しに来よう。

 

第5位

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道南から濁川温泉を推します。上の湯温泉など色々と入り比べましたが、濁川はやっぱりちょっと特殊です。何が特殊か上手く例えられませんが、ただの塩湯とは違う特別な湯の力を感じます。とても強い湯として推す。

 

第4位(その1)

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積丹から神恵内温泉がランクイン。

海水よりも濃い強烈な塩泉と、切れ味のある水風呂を高く評価。

一度入ると帰りたくなくなるようなパンチ力のある泉質は是非一度入りに来てもらいたい。

 

第4位(その2)

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同率で第4位には道東から標茶温泉を推す。

自噴であり適温であり良質なモール泉であるこの標茶温泉は、ヌルヌル系温泉としても非常に評価が高い。個人的には道内モール泉の中で最もここの評価が高い。

 

第3位

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道東から野中温泉(雌阿寒温泉)が3位です。

正直この辺のランクともなるともう殆ど差が無いといっても良いレベルの高い温泉ばかりなのだが、ゼロ距離の源泉、そして死を感じさせるような濃い硫化水素の匂いにマニアジャンルの湯として最高評価を与えました。

ちなみに、道東の三湯を上げるならここと、川湯温泉標茶温泉です。

 

第2位

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道南から湯の川温泉・他として函館市内全域の温泉を一括りにして評価しました。

具体的に云うと、函館市内外には湯の川温泉の他に

・昭和温泉

・北美原温泉

・富岡温泉

・花園温泉

・錦温泉

・山の手温泉

谷地頭温泉

・西桔梗温泉

七飯町アップル温泉

といったどれも一級品の泉質を持つ温泉があちこちでしかも掛け流しで提供されているという点を高く評価しました。

これは意外に知られてないんじゃないかと思うが、別府には及ばないものの、函館は市全体が巨大な温泉都市なのです。

 

第1位

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キングオブ北海道の温泉といえばやはりここしかないですね・・・。

 

第一滝本館にはもう10年以上も何度もリピーターとして風呂に入りに行ってますが、

ハッキリ言ってこの世の極楽です。

 

お湯そのものは適温に保つために適宜加水はされていますが、そもそも登別は水で薄めないと身体に悪いくらいに強い湯が出てますので、これはこれでちょうどいい塩梅で温泉の恩恵を受ける事が出来るのです。

 

総合的な評価という面では、設備の高さもその評価点です。

 

・個性豊かな7つの自家源泉

・退屈しないほど多くの浴槽

・露天風呂で枡酒が飲めるという他にはないサービス

・風呂上がりに飲み放題のエゾウコギ

 等々

 

とにかく至れり尽くせりです。

初心者から玄人まで納得の温泉を堪能できるという点において、やはり第一滝本館は一つのベストアンサーを体現した温泉だと云えるのです。

多くの外国人観光客からも高い評価を得ている事でしょう。

 

やはり北海道最強の温泉は登別温泉であった・・・。

 

以上、北海道温泉ランキングでした。

70・塩入温泉(香川)

そろそろネタ切れなのでしばらく停滞します。

 

温泉

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施設外観。館内は食堂、休憩所など一通りの設備が揃っている。

 

成分分析書

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殆ど地熱が無い四国だけあって案の定冷鉱泉ですが、重曹の多さに着目。

 

概要

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塩入温泉はこの通り、金毘羅宮から少し山奥に入ったところにあるマイナー系温泉。

道が判り難いのでナビ必須かも。

それでも地元の人からは結構知られているらしく、洗い場がいっぱいになるほど多くの人が入りに来ていました。

 

時間の都合で金毘羅さんはスルーして、このあと屋島に昇りました。

四国といえば源平絡みの伝説ですな!!

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四国は本当に歴史の古いところなので、寺巡りなどはマジでお勧めです。

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茶店の軒先に無造作に置かれてたけど、これ相当古いものなんじゃ・・・?

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正平六年っていつだよ・・・。(調べたら西暦1351年だそうです。)

これ本物なのか!?え、マジ?盗まれない?

 

総評

仏生山との比較が面白い温泉でした。

仏生山温泉はそれこそ超が付くほどの重曹泉で、ヌルヌル感が半端ない感じの温泉でしたが、ここ塩入温泉は仏生山程ではないにせよ、そこそこの重曹を含んだアルカリ性泉でした。

塩素消毒の循環式ではありましたがヌルヌル感はバッチリ残っていて、温泉に入った!感は充分に味わえるクオリティ。

適度に山の奥にあって、のんびりと過ごすにはうってつけの場所でした。

街からもそこそこアクセスしやすいので、地元民が集まるのも何となく頷けますね。

 

美食

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屋島で食べたお雑煮です。

白味噌を使い、仄かに酒粕の風味。そして何と餅はあんこ入りなのです。

本当かどうかは知りませんが・・・聞いた話によると、この辺は年貢の関係で甘いものが貴重だったそうで、人目につかぬようこっそりと甘いものを食べるという風習があった事から、雑煮の餅にあんこが入っているんだとか。

 

仄かに香る酒粕入りのお出汁が何とも言えない素朴さで、懐かしい味でした。

69・東大沼温泉 留の湯

温泉

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施設外観。一時休館していたようですが、リニューアルして宿泊・湯治も可能です。

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内湯その1。

400円で入れます。直ぐ近くの鹿部温泉とは水源が違うらしく、濁りの無い単純泉

透明感があって良いですね。

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これはもう一つの古い源泉の湧出口。浴槽自体からはほぼ匂いは無かったが、湧出口からは強い金気臭があった。

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こちらは旧浴場・安政の湯。500円で入れる。浴槽が小さいためか、常時給湯の浴槽の湯の鮮度は400円の浴槽よりも良い感じがした。

この他に貸切の露天風呂があるが、家族風呂なので一人外来客は利用できず・・・。

 

成分分析書

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ここはいくつかの源泉を持っているようで・・・こちらは5号泉。

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もう一つは2号井と3号井の混合泉になります。

いずれも単純泉だが、仄かに醸し出す炭酸水素が北海道らしさを主張している。

 

概要

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今回の温泉は函館の郊外にありますが、とにかく函館界隈は温泉が多いので、ちょっと試しにググって比較してみましょう。

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これらはほんの一部で、探せばもっともっとあります。

とにかく、この渡島半島には地熱があると云う事が窺い知れます。

 

温泉は地熱と水源があれば何処でも湧出するので、地図から見ても海が近い場所か、大沼周辺に集まっている事がわかりますよね。

 

今回の大沼温泉は水源が大沼や駒ケ岳を通じて染みた地下水であり、淡水である事が泉質にも反映されているようです。

 

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真冬は完全結氷するこの大沼。いつ来ても幻想的な風景が楽しめるのでお勧めです。

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鉄道も走っていて、車窓から見るのも良いですよね。

 

総評

大沼温泉は東と西に複数ヶ所あるのですが、いくつか営業を止めてしまった温泉もあります。現在ではこの留の湯と、西大沼温泉(大沼プリンスホテル)に入る事が出来ます。

さて、先程も概要の所で書きましたが、この東大沼温泉は水源を淡水とした柔らかな単純泉で、さらに源泉温度が42-44℃という入浴に理想的な温度で給湯されている点を高く評価します。

 

内湯は二つ入りましたが、どちらも低温で柔らかく、比重も軽い為入りやすい。

個人的には浴槽が小さいが利用客が少なく、湯の鮮度が良い安政の湯を推します。

 

浴槽は絶妙なぬる湯で、とにかく海沿いの熱い温泉にはない柔らかな入浴を堪能する事ができるのです。給湯される源泉の音を楽しみながら、優雅な一時を楽しめます。

血圧が高い人にもお勧めの温泉ですね。

 

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看板猫のドン。俺はこいつに会うために入りに来るよ。

 

美食

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大沼といえばひこま豚。札幌にも支店がありますが、大沼公園インター近くにあるひこま豚食堂のカスタム豚ステーキ。写真は圧巻の600g!

当然のように完食したけど、流石に食べ過ぎましたね・・・。

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あと、大沼といえば山川牧場のノンケ(ノンホモ)牛乳です。

北海道は牛乳が美味い等と騒がれていますが、真の美味い牛乳はこの低温殺菌牛乳だけです。中でも函館界隈は低温殺菌牛乳の激戦区であります。

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この鈴木牛乳はレアだけど、濃厚さはトップクラスだ。個人的にはNo1.

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駒ケ岳牛乳もノンホモ製法。総じてレベルが高いのが道南地方の牛乳の特徴だ。

札幌界隈はもっと頑張って、どうぞ。

 

68・新篠津温泉

温泉

利用客が多く写真無し。

 

成分分析書

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結構パワー系なんですよね・・・。

鉄も入っているので、茶色い色をしています。

 

概要

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札幌郊外にある新篠津村はここ最近何故か札幌市民からも人気のようです。

というのも、この新篠津温泉は道の駅と併設の施設となっていて、色々自然体験できる施設やキャンプ場も併設とあって、子供らに自然体験をさせたいと考える札幌のアッパーミドルな層にひそかに人気みたいなんですよ、ええ、はい。

 

車で1時間少々の距離なので、手軽に行けるんですよね、新篠津村

ここ新篠津温泉は自分が大学生の頃に足しげく通っていた温泉なのですが、当時はまだマイナーで知る人ぞ知る温泉でした。

ところが最近では夏場になるとキャンピングカーがアホみたいに沢山停まっているので、ようやくその魅力が評価され始めたんだなーと感慨深くなる一方で、混雑する洗い場に一抹の寂しさを感じましたね。

 

ちなみにこのたっぷの湯の隣にはゴルフ場の付属施設でもあるアイリスという温泉もあるのですが、同じ源泉かと思われます。最近源泉を掘り直したとかで、少し変化した経緯があるようです。設備はたっぷの湯の方が広いのでお勧め。

 

総評

たっぷの湯は宿泊施設や斎場でもあり、合宿など色々な用途に使える施設となっています。それ故に設備は充実していて、内湯、露天、サウナ、水風呂の他にも打たせ湯などもあり、館内も非常に清潔です。まぁ設備の規模が規模なので、循環消毒等はしていると思われます。

 

成分分析書を見れば判るが、海水に近いレベルまで高濃度の塩分が溶けており、とても火照る湯であります。鉄分を含んで薄茶色く濁った色をしていますが、純鉄というよりは土のような色という方が相応しく、匂いも土のような香りがあります。

 

何より農地と人造湖に囲まれたこの温泉のロケーションは実に素晴らしく、外の風景はThe北海道という雰囲気です。

 

標高も高くはなく、都市部の喧騒を忘れてゆっくりと過ごすには最適の場所にあるので、いい意味でリラックスできるのではないでしょうか。

 

美食

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新篠津村の隣、当別町にある焼肉屋やまとの定食を推します。(写真は一口カツ)

当別町は学生の街であり、この街の飲食店は学生と共に歩んできた経緯があります。それ故にこのボリュームで確か800円くらい。元々焼き肉屋であるため、おかずの肉類はブロックを切り出す所から調理してくれます。めっちゃ量も多いし、美味い。

ただ、女将さんも御主人もそろそろ高齢ですので、まだやってるかどうか心配なんだよなぁ・・・。

67・蔵王温泉

温泉

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下湯の源泉。大量の硫黄華を含んだ美しい色。

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蔵王にはいくつかの公共浴場があるが、この時は下湯が改装中だったので上湯と河原湯に入りました。

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上湯共同浴場

東北地方と云うよりは長野とかあっちの方に近い雰囲気のある湯殿ですね。

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宿泊したおおみや旅館の風呂。泡ぶろと書いてあるが、ジャグジーではない。

この旅館は確か、上湯と共に酢川神社から引いた湯も使っていたようだ。

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こっちが硫黄の強い源泉風呂。どっちがどっちの源泉だったかよく覚えてない。

まぁ、どちらも素晴らしい湯だったから何も問題ないね!

 

成分分析書

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川原湯源泉のスペック。

強酸性らしく、水素イオンがmg単位で検出されている。やっぱ蔵王スゲー。

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こっちは上湯ではないかと・・・。多分、旅館に張ってあったやつです。

やはり同様に酸性度の強いストロングスタイル。

 

概要

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云わずと知れた東北の名湯・蔵王

積雪の多い所で、スキーや樹氷でも有名ですね。

山形県なのですが位置的に宮城県に侵略されている疑惑もある。

仙台市民は温泉と云えば蔵王って感じらしい。(秋保はスルー)

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蔵王は云わずと知れた湯の街で、そこかしこの排水に温泉が混じっています。

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排水は習合して川となり、温泉の滝となる。

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えっ、何それは・・・(どんどん引き)

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この時の旅は宮城県側から蔵王エコーラインを越えて温泉街に入ったのだが、山頂で見えるこの御釜は最近火山活動が活発だから、立ち入り制限が入っているかもしれませんね・・・。

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大変素晴らしいので行く時はエコーラインお勧め。

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蔵王温泉の歴史は古く、町民も温泉との付き合いが相当に長い。

酸を含んだ湯気は街を覆い、車は錆びるし、配管もすぐボロボロになってしまいます。そのせいか、このように木で作られた謎の装置があるなど、街並みにも独特の雰囲気がありました。

 

総評

成分分析表からも判る通り、主成分の大半は硫酸という超強力な湯が街中を覆っている蔵王温泉共同浴場は数か所ありましたが、そのどれもが強い酸性を誇る強酸性泉でした。

キタニキのブログでも

kita0525.hateblo.jp

紹介されていましたが、自分も足元自噴の川原湯源泉はお勧めです。

水風呂がない代わりに温度調整用の冷たい水が浴槽近くにホースで放流されていて、こいつで身体を冷やしながら入れるのもポイントが高い。

 

蔵王に行ったのは少し前の事なので、各浴場個々の特性を語れるほど細かい事までは記憶していないのですが、どれも熱くて強い湯だった事は鮮烈に覚えています。

 

風呂上りには酸で焼かれた皮膚が軽い炎症を起こし、ホカホカとしたほてりが全身を覆います。布団に倒れ込みたくなるような強い疲れが出ましたね・・・。

 

旅館の風呂は少し入りやすかった気もするので、温度などに若干の調整があったのか模しえませんね。でも加水は一切してなかった筈です。

 

とにかく、この蔵王温泉は東北地方でも一、二を争う強烈な硫黄専科の温泉地であり、歴史・街並み等も含めて王者の風格があった事は云うまでもない・・・。

 

美食

写真が残ってないのが残念なのですが、蔵王温泉のおおみや旅館に泊まった最大の理由は、蔵王牛のすき焼き、またはしゃぶしゃぶ食べ放題プランがあるというのが最大の理由です。

 

これ以上は特にいう事ないでしょう?

すき焼きを食べました。4回くらい肉を追加しましたね・・・。

 

www.oomiyaryokan.jp

66・夏油温泉 夏油温泉観光ホテル

温泉

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施設入り口。この施設は冬季閉鎖です。

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露天風呂その1。透明度のある硫酸塩泉。ロケーションが最高やねー。

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露天風呂その2。露天というか、手作り野天風呂。少し濁りが目立ちます。

手前のホースで湯を注いでますが、実は奥の壁からも湯が染み出ています。

 

成分分析書

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これは多分内湯の分析書。この施設はいくつかの源泉を有しています。

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これが野天風呂の分析書。微妙に放射能泉なんですね・・・。

豊富な硫酸塩泉が山から染み出しているのだ。

 

概要

夏油温泉と云えば圧倒的に元湯夏油が有名なんですが、実は私まだ行った事がありません。夏油温泉観光ホテルに宿泊して、日帰り入浴で元湯夏油は使うつもりだったんですが、日帰り入浴は午後4時くらいで終了らしくてね・・・。

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ちなみに夏油温泉はこんなところにあります。岩手県の中でも結構な秘湯の部類に入りますね。

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夏油温泉は結構な山奥にあるのですが、道中でちょうど鬼剣舞やってて見れたのは幸運でした。

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写真じゃ何も伝わらないけど、気になった人はググってみてね。

東北らしい、牧歌的な所でした。

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本題の夏油温泉ですが、大鹿沢という入畑ダムに通じる渓流の奥地に存在しています。

JR北上駅から車で1時間くらいですかね。

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硫黄の色なのか石灰の色なのか、川が白んでいるのが特徴です。

この川の上流には天狗の岩と呼ばれる石灰華で出来た岩があって、登山客には人気のスポットとなっています。当然ながら、夏季限定。

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実はこの夏油温泉、結構探検してみると面白い所で、ホテルの近くには潰れた旅館がありました。そしてその廃ホテルの裏には・・・

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意味深な滝と・・・

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ん?

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謎の洞窟が。

The Deep♂Dark♂Fantasy

温泉どころじゃない、異様な冒険心が湧いてきますよねf:id:sticknumber31:20180329213927j:plain

 中はこんな感じ。少し中へ進んでみると、

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椅子が・・・。

そして、中はほんのり温かい。

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それもその筈で、実は此処は天然の蒸し風呂なのです。

元々は浴用として開放されていたようなのですが、レジオネラ菌感染などの問題を考慮して公共浴場としては不適格と判断され、そのまま放置されてしまったわけですね。

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洞窟の天井を撮影すると、大量の石灰・石膏質が染み出ているのが分かります。

手で触ってみると白い結晶はザラザラと崩れ、やはり地熱で仄かに温かい。

実はさっきの野天風呂の壁から染み出ていた湯は、この山から染み出た温泉だったわけです。

山全体が熱を持っており、じわじわと石灰を含んだ水を噴き出しているとイメージしてもらうとよいでしょう。

 

色々と温泉地を旅しましたが、こういうパターンは初めての経験でした。

山そのものが温泉の水源になっているなんて・・・。感動しましたね。

 

総評

さて、温泉の評価に移ります。

夏油温泉観光ホテルでは内湯と露天と野天の3つの風呂がありました。

恐らく露天と内湯は同じ蛇の湯ではないかと思うのですが、野天風呂だけは新太郎の湯という別源泉でした。

 

いずれも掛け流しで、加温・加水などはありません。

内湯は芯まで熱が通る新鮮な湯で、強すぎず、弱くもない。

登山した後には最高だろうな。

露天風呂も開放感があって非常に素晴らしい浴場でした。

 

成分的には野天風呂の新太郎の湯の方が総合力は高いのですが、此処は野天風呂ゆえに好みがわかれるところです。渓流を見ながら入れるのは良いのだが、ゴツゴツとした手作り感溢れる浴槽、そして木の葉やら虫やらが舞い込む風呂は個人的にはあんまり好きではないので、お勧めは通常露天と内湯です。

とはいえ、この記録も結構前の話なので、最近は入りやすく色々と手直しされているかもしれませんね。

 

微量ながら硫化水素ガスも含みますが、それほど匂いは感じませんでした。

むしろ硫酸塩泉としては洞窟の蒸し風呂のインパクトが強く、あの体験ができただけでも行った価値はあったなと思います。

 

また行きたいけど、次に行く時は元湯夏油とセットで堪能したいものです。

 

美食

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旅館飯はヘルシーな山里料理でした。量はちょっと少なかったかな。

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とはいえ岩手県は焼肉王国ですからね。

夏油温泉に行く前には昼ごはんとして肉は必ず押さえておきましょう。

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あぁ^~たまらねぇぜ!