温泉美食倶楽部活動報告書

温泉の成分分析表に興味ある人向け

番外編・溶岩温泉

温泉・・・ではない。

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建物外観。ちなみにこの時の愛車はSV650S。Vツインの鼓動を感じろ!

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左が浴槽、右奥が水風呂になります。シンプルな構図。

 

成分分析書

温泉ではないので、なし。

 

概要

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富士吉田市にある溶岩温泉。関東圏なので知ってる人もいるでしょう。

富士急ハイランドの近く、市街地にある旅館です。

 

この溶岩温泉は温泉を名乗ってはいますが、前述の通り温泉ではありません。

では温泉ではないなら何なのか?という話ですが・・・

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パ ナ ジ ウ ム 天 然 水

そう、ここは富士山の湧水を沸かして提供している旅館なのです。

 

総評

沸かした湧水と云う事で、入浴評価としてはこれまでとは全く異なる評価となります。

当然の事ながら、湧水であるこの風呂には温泉の様な温熱効果はありません。

しかし お湯そのものに温泉としての効果はありませんが、温熱効果に関しては浴室と浴槽を溶岩石をしつらえる事でその遠赤外線効果を活用しています。

 

また、霊峰富士を経て湧き出た霊水であるが故に、溶岩によって磨かれたその水の美しさは一級品であります。とにかく湯は軽く、透明度が異常に高い。

まるでミネラルウォーターに浸かっているかのようだぁ・・・(実際その通り)

 

特に凄いのは水風呂です。

水風呂は完全にミネラルウォーターであり、普通に飲めます。

しかも湧き水なのでキンッキンに冷えてます。

すっげぇ爽やか!水風呂好きにはタマランぞこれぇ・・・。

 

国によっては水って物凄い高価な飲み物ですから、ある意味世界で最も高価なお風呂かもしれませんね。

 

美食

富士吉田では特に飲み食いをした記憶が無いのですが、この旅館では溶岩プレートで肉を焼くという溶岩焼きが売りの様です。遠赤外線でなんやかんやでよく熱が通るのだとか。

 

他にも西湖のサン・レイクって民宿で食べたカツカレーが異様に旨かったんだけど写真が残っておらず。

 

いずれにせよ古い記録なので、久々に行ってみたいもんですね。

 

65・鹿部温泉 亀の湯

温泉

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施設外観。マニアックな雰囲気がプンプンと・・・。

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湯は一択、内湯のみ。実に硬派ですね・・・。

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源泉かけ流し確定画像。右端の穴にタオル突っ込んでお湯の出る量を調整してるとか…。力技にもほどがある。

 

成分分析書

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源泉93℃!濃度的にはオーソドックスな配分で、基本に忠実な塩化物泉。

しかし炭酸水素イオンも入っている所が北海道らしい。

 

概要

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鹿部町は函館から約1時間。駒ケ岳の麓に位置する漁師町です。

こうしてみると北海道広すぎぃ!!

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これは隣の森町から見た駒ケ岳ですが、北海道駒ケ岳の景色は大変素晴らしいです。

標高自体はそれほどでもないんですけどね。

麓にはヒグマもいるし野生化した馬もいるそうです。

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冠雪するとこんな感じ。雄大ですねぇ・・・。

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これは鹿部町方面からの駒ケ岳。

元々雪の少ない所ですが、それでも青森よりは寒い!気圧によっては物凄い降ります。

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鹿部の道の駅では温泉を浸かった蒸し野菜など、別府的な楽しみ方ができるのが特徴です。(間欠泉の見学は有料)

源泉はこの道の駅付近にいくつか湧いており、亀の湯もこの道の駅の直ぐ近くにありますので、車で来た場合でも比較的立ち寄りやすい湯と云えるでしょう。

 

総評

鹿部温泉の凄い所の一つに、お湯の集中管理をやっていないという所があります。亀の湯の他にも数軒の旅館があるのですが、そのどれもが自家源泉の温泉を有しています。

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旅館・鹿の湯のお風呂。設備はきれいだが、温度が高温であるために加水での掛け流し。露天風呂の方が源泉割合が高い。

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ロイヤルホテルの露天風呂。こちらも自家源泉を持っているが、その施設規模上の問題で循環・加水方式となっている。

 

これらの二施設は設備がキレイなので、初心者向きです。

しかし源泉100%の泉質を味わうならばこの亀の湯を推します。

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マニアが喜ぶのはこのボロさに他ならない。

 

入った感じでは93℃もある源泉をそのままフローし続けているため、とにかく熱い。

流石に最初だけは加水で調整しているんだと思いますが、その後はずっと源泉を給湯し続けているために浴感は文句なしです。

 

窓の外に源泉らしき設備が見えるので、湯の鮮度も申し分ないです。

海が近い分、函館界隈の街中湯に比べるといくらか成分が薄いのが特徴で、同じく海の近い湯の川温泉と似た印象を受けました。

磯の香りと共に、ほんのり土の匂いがします。

 

美食

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鹿部町はタラコを全面的に押し出しているようで、僅かにある町内の飲食店では特有のタラコ料理を観光客向けに提供しています。

タラコ天丼・・・そういうものもあるのか。

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道の駅では煮付けとセットの定食が食べれます。

お昼時間のみの限定だが、これは美味いのでお勧め。

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春先には祭でごっこ(ホテイウオ)汁が振る舞われるそうで、道南地域の風物詩だそうですね。卵がプチプチとしていて超~旨い。

 

このように、道南地域はやはり美食地・温泉地としてのポテンシャルが非常に高い事が判りますね。

 

どうですか?

 

北海道新幹線も通った事ですし、通勤途中の大宮とか上野で、ちょっとした気の迷いを起こして乗り換えをしてみればいいんです。

切符を買って、普段足を運ばない新幹線ホームに突撃する・・・それだけ、簡単!

スマートホンの電源なんて切っちまえ!

 

北の食材と温泉が、貴方を待っていますよ。

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64・カムイワッカ湯の滝

温泉

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現地に掲げられた看板。有名な場所なので、多くの観光客が訪れていました。

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観光には良い時期だったので、結構見に来ている人も多かった。

カムイワッカ湯の滝は結構長さがあるのですが、足元がかなり滑るので移動はちょっと注意しないといけません。

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硫黄を含んでいるらしく、湯は美しいエメラルドグリーンを呈している。

そこそこ温度もあり、場所によっては入れそうな深さもありましたが・・・人が多すぎて流石に入浴は断念。足湯のみで堪能しました。

 

成分分析書

なし

 

概要

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カムイワッカ湯の滝は知床半島の自然保護区の奥にある温泉で出来た滝で、恐らく日本で最も有名な秘湯だと思われます。

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下り落ちる水全てが硫黄山から湧く自噴の天然温泉。実際に歩いてみると圧巻!

これらが全て自然物とはたまげたなぁ・・・。

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湯の流れる足元はヌメリのある岩でできていて、滑りやすい。

転ぶとマジで滝壺まで転落死の可能性もあるので注意。

 

総評

結論から云うと人が多すぎて全裸ドボンという訳にもいかなかったので、足湯としての入浴感想を述べておきます。

 

湯の温度は水が混ざってぬるいが、温水プールよりは温かい。入浴できないような温度ではなかった。

硫黄を含んだこの温泉は相応の酸性度があるようで、足元にひりひりとした刺激がありました。実際に源泉の酸性度はpH1.6-1.8程度の強酸性であり、その主たる成分は硫黄に由来する硫酸だそうです。

 

雨やら流入する水の量で温度や泉質が変わる為、一概のこの湯の状態が正しいとは言えませんが、この山から海へと流れ込む大量の硫黄分は知床近海の海に多大な恩恵を与えている事は間違いないと思います。

 

海中の豊富な資源は、意外にもこうした山から流れ込む温泉によってもたらされていたりするもんです。南茅部がいい例ですもんね。

 

美食

この時は宿泊しなかったので無し。

泊まるならウトロ温泉かな・・・そのうち宿泊で来たいものです。

63・晩成温泉

温泉

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施設入口。浴場写真は撮影できず。

 

成分分析書

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源泉は12℃。この界隈には地熱が無いのでしゃーなしともいえるが、ここの温泉を紹介する理由としては、他では見られないレア成分が豊富だという点に尽きます。

 

概要

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今回の晩成温泉はここにあります。

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ファッ!?

襟裳岬から程なく東、大樹町にある晩成温泉は他ではちょっと見られないユニークな泉質で温泉マニアの注目を集めています。

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そう、ヨード(ヨウ素)が他の温泉に比べて多く含まれているのです。

 

ヨウ素・・・実はこの成分、浴用に関してはどういう効果が期待できるのかまだ謎が多いのです。

ヨウ素イオンといえば、ポビドンヨードとして遊離ヨウ素イオンによる殺菌、消毒効果・・・飲用ではヨウ化カリウム甲状腺への影響などが考えられますが、モール泉でもあるここの温泉は飲用には向かず、仮に飲用したとしても甲状腺に影響が出る程の量を飲むにはリッター級のがぶ飲みをキメないといけない筈なので、現実的ではありません。

基本的には浴用での利用を前提として、1kg辺り9.3mgのヨウ素イオンがどの程度の効果を持つのかは私にもイマイチ想像がつきませんでした。皮膚から多少の吸収があるにしても、甲状腺機能を左右する程のものではないのではないかと。

 

とにかく珍しい泉質なんだよー!という事ですな。

 

総評

ヨウ素含有量の多さをメインに売り込んでいる晩成温泉ですが、実はアンモニアイオンもかなり豊富です。どうやらモール泉には比較的アンモニアが含まれることが多いようなのですが、此処も見た目には真っ黒なモール泉でした。

 

ちなみに他のヨウ素泉では新潟県の西方の湯が有名だが、こちらもアンモニアイオンが豊富なモール泉。ヨウ素泉は千葉県・房総半島にもよく見受けられ、やはりそのどれもがモール泉です。

 

此処は恐らく北海道内でも天塩温泉に続いて2番目にアンモニアが多い温泉かと思われます。浴場にはツンと鼻を突くようなアンモニア臭が立ち込め、思わずしかめっ面になってしまう程でした。アンモニア臭と云うのはとどのつまり便所の匂いに近い臭気があるので、苦手な人も多いかもしれません。

しかしフォローとして述べておくのは、この湯から香るのは決して便所の様な腐敗した匂いではないと云う事です。あくまで保健室にあるアンモニア水のような化学的な臭気です。

 

基本的には成分総計で10g/kgを超える高張性ナトリウム塩化物泉。

浴後は塩化物泉特有の心地よいほてりが身体を満たす事でしょう。

 

ちなみに、晩成温泉としてはヨード泉としての個性を売り込んでますが、他にもブロム(臭素)も豊富な温泉です。

 

この臭素も温泉の成分としては謎が多い。

臭素ブロムワレリル尿素など、睡眠薬とか鎮静剤に使われてるイメージなんですが・・・もしかして入浴で鎮静効果が得られる?・・・まさかね。

 

浴場自体は普通に近代的な設備なので、ヨード、ブロム、アンモニア・・・謎の多いレア成分満載の温泉を体験してみたい人は、是非この晩成温泉に来てみるとよいでしょう。

 

美食

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大樹町に行くなら襟裳岬に行きなさい。えりも町は温泉が無いので非常に残念なのですが、ウニありカニありで美食するなら最高の場所なのですよ。

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煮込んだつぶ貝も最高に旨いです。

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常々美味いカニランキングの上位に入る毛ガニ先輩。襟裳産は評価も高いです。

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襟裳岬のドライブインではエゾバフンウニ食べれます。あぁ^~最高なんじゃあ^~。

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浦河、様似界隈のドライブインでも運が良ければエゾバフンウニが食べれます。当然、天然モノです。ちなみにこの定食は1100円でした。やっすっ!

62・愛山渓温泉

温泉

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施設外観。冬場は雪に閉ざされ、閉館となる。

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館内はこんな感じ。簡易宿泊施設って雰囲気。主に登山客向け。

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贅沢に湯が注ぎ込まれている給湯管。湯はうっすらと白く濁っているのが分かる。

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源泉は44℃。加水は無く、入るのに最適な温度なのである。

 

成分分析書

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微妙に硫化水素の存在もあるようだが、此処は硫黄で白濁しているわけではない。

重曹とカルシウムがあるので石灰水の色?かとも思ったが、そこまでカルシウムイオン自体が豊富という訳でもないような・・・。或いは何らかの有機物かもしれない。

トムラウシ温泉と同じく自噴である事もそうだが、さらに源泉温度が入浴に最適な温度である事にも注目してもらいたい。これらが揃う温泉はなかなか無いのよ。

 

概要

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今回紹介する愛山渓温泉は、前回紹介のトムラウシ温泉とは大雪山を挟んで真裏にある秘湯です。

此処は学生時代にも一度来ようとした事があったのだが、5月のGW期間中でも閉鎖中だった為に断念した経緯があります。

 

元々熊討ちの猟師が見つけた温泉だそうで、旭川から国道39号を層雲峡へと向かう途中で安足間(アンタロマ)川沿いに鬱蒼とした樹海へと車を進めるとこの温泉に辿り着けます。

国道からも結構距離があるので、ガソリン残量には注意すること。

また道中はキタキツネほか様々な動物が高確率で出現するので、運転も油断しない事。

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安足間川と道道223号。舗装はされているが、途中から荒れた道になる。

 

総評

一言で云うと泉質面では道内でも最上位に入る素晴らしい温泉。

豊富な雪解け水を抱える大雪山系の温泉はあちこちで自噴の湯が出ているが、トムラウシ温泉は高温すぎる為に加水などの調整が必要となる一方で、此処は入浴に最も適した44℃での自然湧出となります。

前述の通りこの条件を満たす温泉は滅多になく、ここで紹介した温泉では

sticknumber31.hatenablog.com

この標茶温泉などが該当します。

 

源泉が加水も加温もなくそのまま放流されているという点において、湯の鮮度が抜群に良いのがこの温泉の一番の特徴であると云えるでしょう。

 

成分的には温まりの良い硫酸塩泉であるが、陰イオンとしては炭酸水素イオンの割合が多く、そこそこ炭酸ガスも含んでいるので非常に血管拡張作用の強い温泉でした。

筋肉をほぐす効果のある重曹・炭酸系の温泉は足を酷使する登山客にうってつけの温泉と云えるでしょう。

 

自噴とはいえ、源泉は浴槽に入るまでに配管を伝う過程で多少は温度が下がるものであるが、ここは湯量が豊富なため、殆ど温度低下はないように感じました。

 

ガツンとキマる熱さ。

 

風呂上りに山の冷水でさっと身体を締めれば、気分はもう最高ですよ。

あぁ^~たまらねぇぜ。

 

美食

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愛山系の山荘でも軽食はやってたんですが、この日は層雲峡で食べました。

ざる蕎麦と豚丼のセット。蕎麦は流石に道北地域だけあって美味い。

蕎麦道を突き詰めるなら幌加内とか士別辺りで食うと外れないですよ。

 

61・トムラウシ温泉

温泉

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満を持して登場。北海道内で特に行きづらい場所にある名湯。

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浴場全体の様子。ホテルは1軒、東大雪荘のみで、何と冬でも営業しているらしい・・・。

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内湯・高温浴槽。透明度の高い、美しい湯だ。

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露天風呂。その道のりは非常に険しいが、設備がキレイなので初心者にも入りに来やすい。

 

成分分析書

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湯の色からも判るが、成分自体は濃い湯ではない。

塩化物・炭酸水素塩泉であるが、ここは海から遠く離れた山奥の秘湯だと云う事を考慮してもらうとよいだろう。水の美しさを堪能すべき温泉。

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浴槽の広さが結構あるので、加水はやむなし。

だが、極力源泉を優先して使ってくれているようだ。

 

概要

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トムラウシ温泉がどれだけ行きづらい場所かと云うのはこの画像を見てもらえるとわかると思います。辛うじて舗装されているとはいえ、山道に入ってから片道50km位あるからね・・・。ガソリン残量には充分注意しましょう。

地形からも判る通り大雪山系の南側、山々に包み込まれたかのような場所にあるトムラウシ温泉は海から遠く離れた火山性温泉です。

熱源は火山性地熱だが、水源は大雪山に降り注いだ雪が地下深くに染みた霊水です。

磨かれた水は透明度の高い温泉となって湧き出し、大地に磨かれた良い香りがします。

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ホテルのすぐ前にある源泉地。湯気を濛々と吐き、確かに高温源泉である事をうかがわせる。なんせ91.2℃ですからね・・・。

しかしこんな山奥によく見つけたものだ。

 

総評

やはり大雪山周辺の温泉は一味違う。個性も様々だが、ここの湯は硫黄分は殆ど含まれていない。カテゴリ上は塩化物泉にあたる温泉だが、入った感じは単純泉を感じさせる肌触り。透明度の高い湯は見た目にも非常に美しく、高温であるが故に匂いも殆ど有機物を感じさせない爽やかな鮮度がある。

 

この東大雪荘は館内も結構立派なホテルで、浴場の清潔さも申し分なく初心者でも充分堪能できる設備なのはありがたい。

温度管理の都合上やはり露天風呂の方が源泉割合が高いのではないかと思うが、内湯は高温浴槽と低温浴槽の二つに分かれており、高温浴槽の方は結構ガツンと来る温度がありました。より源泉を感じたいならやはり露天と高温浴槽に入るべきであろう。

 

前述の通り、国道から逸れて山道を延々50km位走らないと辿り着けないという秘湯中の秘湯ですので、「ついで」で寄る事の出来ない温泉です。

 

しかし・・・それでも尚、行く価値のある温泉ですよ。

間違いない。

 

美食

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全然トムラウシと関係ないんだけど、実はこの温泉は知床から帰る際にフラリと立ち寄った日帰り入浴だったので、往復100kmの山道を走りそのあと南富良野から札幌に戻りました。そらもう札幌到着したら深夜よ。

写真は南富良野の道の駅で食べたプリンと牛乳とポテチ。

トウモロコシのプリンも美味かったけど、フロマージュプリンがくっそ美味かった。

牛乳は・・・やっぱ道南だな!

60・大鰐温泉 霊湯大湯

温泉

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施設外観。マニアが唸る風格の建物だが、残念ながら老築化の為に建て直しされる事になりました。このお風呂自体はもう入る事は出来ません。

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浴槽はこれのみ。ジャグジーになっている。

源泉温度がクソ高いため、加水での提供のようだ。

 

成分分析書

 

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ちょい加工。よく見ると混合泉ですね、あぁそれで・・・(察し)

 

概要

大鰐温泉と云えば南津軽にある昔ながらの温泉場で、最近では温泉もやしで有名になったところでもあります。

今回入った霊湯大湯なんですが、簡単に結論を言えば

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つまりはこういう事で、現在ではこのお風呂にはもう入れなくなってしまっています。

公共浴場としては道の駅の方に施設の新しいものがあるので、そちらを利用されたしと云う事なのでしょう。

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道の駅はJR大鰐温泉駅のすぐ近くにあって、鉄オタもご満悦の弘南鉄道大鰐駅もある。

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猿の干支で有名らしいのですが、温泉街を歩けば大円寺というお寺がありました。

赤い色がこう・・・ご立派ぁ!

 

総評

温泉としての評価で云えば細かな点かもしれませんが、建物の風格こそ素晴らしいものの、混合泉である上に加水で適温に調整してあったので、お湯の鮮度がさほど良くない。塩化物泉ではあるが、入った感じではほぼ単純泉の様な印象を受けました。

 

設備が古かったので致し方ないのだろうが、霊湯を名乗るならその辺はもうちょっと荘厳さのある加水無しの放流式にするとか、拘ってほしいかなーとは思った。改築後に期待したい。

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高温の為か、余ったお湯は融雪用に放流されていた。触ると火傷する程熱い。

しかしこの湯をそのまま捨ててしまうのはもったいないなー。

 

気になったのは、混合泉にしてあると云う事はやはりここも湯枯れに苦しんでいる温泉地なのでしょうか?その割には派手に捨ててたからなぁ・・・。

 

温泉はメンテや権利的な問題もあるので、公共湯として残せるものは地域としてより良いものを残してもらいなーと思います。伊東や伊豆長岡では混合泉でも非常に良い湯を公共湯で提供できていたので、ここもきっとできると思いますよ。

 

美食

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大鰐温泉と云えば温泉もやし。温泉の湯を使って育てたもやしで、N○Kの朝の番組かなんかで紹介されて全国的に有名になりましたね。

ミネラルの豊富な温泉で育ったもやしはシャキシャキとした歯ごたえがあって旨い!!

これは道の駅でも食べれますが、お腹が空いてる人は食堂でもやしラーメン食べましょう。

 

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青森に行く時のもう一つの楽しみ・・・新幹線と云えばやっぱこれでしょう。

青森県の特産品が一挙に詰まった駅弁はお得感もあってナイスでーす!