24・銀婚湯温泉(上の湯温泉)
温泉
渡島半島の中でもかなり秘湯度の高い温泉。
泉質は函館市内の温泉と近いが、ロケーションが素晴らしい。
成分分析書
概要
リア充死ね!
・・・といきなり角が立ちそうな感想を述べましたが、ここは結婚後数十年を連れ添った夫婦が来る温泉です。
大正天皇に因んだとされる命名で「銀婚湯」という名が付いていますが、それは旅館の名前であって正式には「上の湯温泉」といいます。
上の湯温泉は銀婚湯以外にも入浴施設がありますが、八雲町にある海沿いの国道に分かりやすい看板があるので、それに従って山の方に程なく進むと到達します。
総評
お湯の質自体は申し分ない。
だが、その湯質自体は函館市内のソレとよく類似している。
しかし平凡かと思う事なかれ。
等張泉に近い濃度の塩分、適度に濁ったお湯、これは函館市内の「銭湯」でも味わえる泉質だが、違うのはロケーションだ。
ちなみに、客はカップルか夫婦しかいない。
あぁ^~良いっすねぇ^~。
雪見露天。
塩分の濃い塩泉はガツンと体にくる泉質だが、こうして開放的な風景の中で入る湯は格別なものがある。
等張泉という程の濃さではないが、やはり炭酸水素(重曹)が豊富な辺り、北海道らしさを感じる事の出来る温泉である。
銀婚湯という名前の由来ですが・・・
元はアイヌ由来の温泉という事で、その歴史から開拓時代の名残を感じる事も出来る。
前述の通り、大正天皇の銀婚に因んだ由来ですが、その歴史は本当に古い。
戊辰戦争でも兵士の治癒に使われたとか・・・
ポポポポポ…
CAPTUERED
EMULATED
E M U L A L E D
E M U L A T E D
デーン!
リア充死ね。
美食
函館で食いましょう、旨いモノ。
八雲には八雲ハーヴェスタとかいう有名な食処もあるのですが、旨いものは函館に集まります。
安くて美味いものは八雲市内にも必ずあります。
しかし・・・八雲市内に泊まるか?という問題。
あぁ^~。五稜郭は美味いもので溢れているんじゃぁ^~。
どぶろくも飲みましょう。
五稜郭で4軒飲み歩きました。
場所?場所は秘密や!リア充は死ね!
23・オーロラ温泉
温泉
まるでコーラのような色のモール泉。無数に浮かぶ泡に注目。
ハンドメイド感強い露天風呂。
成分分析書
見つける事が出来ず撮影無し。
他サイトに掲載されておりましたが、43℃のアルカリ性単純泉のようです。
概要
オーロラ温泉は道東標茶のオーロラファームビレッヂの中にある謎の温泉。
国道沿いに看板があるが、場所は非常に判りにくいところにある。
初めて国道沿いでその看板を見た時、
「何処?」
という疑問符が頭をよぎりました。
なんせ、この一帯は延々と農場が広がるのみで、何処にもそれらしき施設が見当たらないからです。
カーナビで検索するとオーロラファームという牧場がヒットしたので、とりあえず向かってみる事に。
国道から結構離れた農道の途中から牧場へ入る事数キロ・・・。
舗装もされてない道の先に、その温泉はありました。
その立地の悪さからして、正直もう一度行くかと言われればちょっと返答に困ってしまう・・・。
そんなオーロラ温泉は道内でも屈指のマニアック温泉なのではないかと思われます。
総評
温泉は牧場内の建屋で入浴料を払い、さらに車で奥まで行く必要があります。
いかにもハンドメイドな建物の中に内湯と、同じくその隣にわりかし外から丸見えな露天風呂が用意されています。
コーラのように黒い湯は道東特有の濃いモール泉で、アルカリ性の単純泉だそうです。
肌触りはツルツルとしていて、いかにもアルカリという感じです。
匂いもモール泉特有の有機物臭がします。とろみのある液性で、水面も泡立っています。
湧出温度が43℃と入浴に最も適した温度らしく、かけ流しで提供されている辺りが「勝手に入れ」感を醸し出していて、漢らしいワイルドな風呂と言えるでしょう。
とにかく周囲には何もないので、熊が出ないか少々心配になるようなロケーションでしたが、お湯の質としては同じく標茶の味幸園と同等の良泉かと思われます。そういえばあっちも自噴で44℃のかけ流し泉でしたね。
道東標茶界隈はそういう意味で、かけ流しに適した丁度いい温度の温泉があるのが強みです。熱すぎず、ぬるすぎず・・・これはある意味で奇跡ですからね。
ちなみに、冬季は閉鎖です。
美食
またしても弟子屈で申し訳ないですが、写真は国道243号沿いにある
「豚丼と田舎蕎麦 くまうし」のミニキツネ蕎麦セットです。
ここは蕎麦屋なのに、この豚丼様が蕎麦以上のインパクトを誇っています。
脂テリテリでそらもうたまらんよ・・・。
蕎麦も流石は北海道産、凄く滑らかでおいしいのです。
ここ弟子屈・摩周には温泉も良いのが出ているので、道東に出向いた際は是非食べて戴きたい一品でございます。
ちなみに、前回味幸園で紹介したラーメン弟子屈・総本店もこの近くにあるのです。
公式HP オーロラファームヴィレッジ 標茶オーロラ温泉 - aurora-farm ページ!
22・神恵内温泉
温泉
道道998号線沿いにある事から、998温泉等とも呼ばれている。
北海道は広いから114514温泉がある可能性が微レ存・・・?
成分分析表
海水より濃い!主に塩かと思いきや、重曹もkg辺り4g含むという破壊力。
概要
積丹半島にある神恵内には道内屈指の強塩化物泉がある。
海水よりも濃い温泉は自分の知る限りでは黄金崎不老ふ死温泉や有馬温泉など、限られた温泉でしか見た事が無いので、恐らく地質学的にも珍しい温泉なのではないかと思われます。
黄金崎の場合は水源が海水、有馬は有馬型という別の機序での水源があるので、恐らく海に近い神恵内温泉は水源が海水なんでしょうねぇ。
積丹半島は昔からがけ崩れなどの災害の多いところで、砂岩が多いわけです。この砂岩が非常に濃い温泉の泉質にも影響を及ぼしている可能性もありますね。
また、積丹半島は積丹ブルーや神威岬など美しい景色で有名なところでもありますが、道路開拓史における産業遺構的な側面に加え、原発の建造など、色々なシリアス要素の多い場所なので、社会見学的にも是非積丹には訪れて頂きたいものですなー。
砂岩でできた神威岬はじきに風化して歩けなくなってしまうだろう。
美しい積丹ブルーの海
旧道跡。積丹半島は道の開発との戦いだった。
総評
前述の通り海水よりも濃い温泉です。
成分総計45.93g/kg。その成分の殆どが塩化ナトリウムだが、炭酸水素イオン(重曹)が4000mgも含まれているという強塩泉である。
見た目は茶色く濁った湯で、硫黄臭は無い。
重曹が多いものの、塩化ナトリウムが濃いためにぬるぬるとした感じはあまりなかったです。最初に入った感じ皮膚を圧迫するようなずしりとした重さがあり、強力に熱が皮膚に伝わる感じがあった。
湯の温度も高めに設定されており、水風呂の切れ味も相まって、ガツンと決まる強烈な入浴感が特徴。
入り慣れた地元の爺さんたちには好評だが、皮膚の弱い人や湯あたりしやすい人には注意が必要な湯だろう。
ともかく、強い湯であるという印象でした。
こういう湯は一泊で入りに来たいものですなぁ。
美食
積丹と言えばそらもう赤ウニですよ。
シーズンは限られますが、ミョウバンに浸してない、良質な生のエゾバフンウニが堪能できる場所は道内でも数少ない。
ここまで鮮度が良いのは私も初めて食べましたが、ガチの赤ウニは磯臭さが全くないので、発酵臭のある日本酒ではなく白飯と醤油で食うのが最も美味いのね―。
よく北海道でウニを喰った人が「今までウニが苦手だったけど―」といってウニ好きに転じるようになるのが良く解る一品で、クッソ美味い。
残念ながらこのお店は紹介してくれた友人の希望により穴場として取っておかねばならないので、此処では秘密としておきます。
あぁ^~うまいんじゃあ^~
みんなも神恵内998温泉に入りに来よう!114514!!
21・みろく温泉(香川)
温泉
突 然 の う ど ん 県
「日本薬学会規定によれば、鉱泉のなかで医療効果のあるものは「療養泉」と呼ばれており、そのラドン濃度基準は、8.25マッヘ(=113.0Bq/リットル)以上である。」
という事らしいので、ここの14.2マッヘは及第点のようですな。
成分分析表
四国の温泉も概ね冷たいのが多い。
道後温泉は珍しいパターンなんやね(確信)
概要
うどんの大地SHIKOKUは通年通して水不足の土地でしてね・・・。
全ての水はうどんをゆでる為に用いられるという伝説すらある。
そんなうどん県では昔から、貴重な水を確保するためのため池があちこちに作られており、このみろく温泉も「みろく池」というため池の直ぐ近くにあります。
というか、水資源の少ない土地なのに温泉なんか掘っちゃって、枯渇しないんですかね・・・?
総評
分析書を見ると、概ね冷たい鉱泉です。
成分も438.8mg/kgしかなく、まぁ湧き水ですね。
ところがラドンはそこそこ含んでいるらしく、14.2マッヘ/kgというのはキッチリ療養泉の基準はクリアしてきてるようです。
しかし、風呂で入る分には加温しなくてはいけないので、恐らく貴重なラドンも飛んじゃって実質殆ど残ってないのではないでしょうかね。
入った印象としては、特にインパクトのない普通のお風呂という感じでした。
ただ、水不足の土地にしては加水をしていないそう(循環消毒はしてる)なので、そういう意味ではそれなりのこだわりはあったのではないかと考えられます。
私が入ったのは真夏のクソ暑い日で、うだるような暑さの中、お湯を楽しむというよりも水風呂の方がオアシスになってしまったのは皮肉と言えば皮肉かもしれない。
とはいえ、みろく池に面したロケーションは悪くないし、何処か牧歌的な雰囲気のある施設は地元の爺さん婆さん達の健康をガッチリサポートしているようで、風呂上りにカラオケに興じる彼等の姿は、埼玉秩父の武甲温泉辺りで同じくカラオケに興じている爺さん婆さん達の姿とそう変わんねーなぁ、などと・・・ONSEN大好きな我が国民性をふと感じてしまったものです。
道の駅というわかりやすい目印もあるので、SHIKOKUにUDONを食べに来た方は立ち寄ってみるとよいだろう。
美食
うどん&うどん
それだけじゃないってあんた・・・。
いや、どう考えてもうどんしかないでしょう・・・。(呆れ)
お土産もうどん買ったわ。(キレ気味)
何処で食ってもハズレ無し。
糖尿など恐れるな、行けばわかるさ、この旨さ。
うどん県に行った事のないあなたは某チェーン店のうどん喰って、ただ麺にコシがあるだけのうどんだと思ってるでしょ?
違うんです。
温泉美食倶楽部総帥の私が初めて本場のさぬきうどんに遭遇したのは小3の頃でした。それから、20年以上経過して、全国各地のうどんを食して遂に解りました。
さぬきうどんが一体他のうどんと何が違うのか?
それは、しっかりとしたコシの中にもふわふわとした食感が内包している点なのです。
しっかりコシがあるんだけど、ふわふわ!
柔らかさと固さが絶妙なバランスで共存するこの麵は、食感を大切にする日本食文化を象徴する一品といっても過言ではないでしょう。
あぁ^~たまらねぇぜ。
(また食いに)行きてぇなぁ?
以下、食ったうどん屋と温泉情報。
ゆ〜とぴあみろく|株式会社さぬき市SA公社(津田の松原サービスエリア・道の駅「津田の松原」・さぬきワイナリー・ツインパルながお)
20・君田温泉
温泉
突 然 の 広 島 県
「含二酸化炭素‐ナトリウム・カルシウム・マグネシウム‐炭酸水素・塩化物泉」
少し変わり種の泉質を誇る君田温泉。
成分分析書
中国地方らしく、源泉は冷たい。
概要
ぶっちゃけ最近できたと思われる中国山地の新興温泉に付き、地元民以外はあまり知られてないんじゃないかと思う温泉です。
ひとたび中国地方を離れれば、君田温泉と聞いて場所が思い浮かぶ方はまずいないでしょう。
場所は広島県の山奥、三次と庄原の境の方にある道の駅「ふぉれすと君田」になります。道の駅併設型の温泉施設です。
なんでこんな辺鄙な場所の温泉に行ったのかと言われれば、まぁ紆余曲折あるわけですが、広島産なんですよ私。地元の友人の提案でドライブを兼ねて行ってきました。
総評
中国地方は冷鉱泉、なかでも放射能泉(しかも薄い)が多く、山陰地方を除けばあまり温泉地として有名なところではありませんでした。
ここも「まぁーどーせ沸かした薄い放射能泉でしょ?」位にしか考えてなかったのですが、成分分析書を見てみてあらびっくり。
結構炭酸が多いお湯なんですね。
炭酸ガスとして1000mg/kgって含量は定義としてはギリギリ高濃度炭酸泉に分類される濃度であります。
とはいえ、源泉19℃の冷泉につき加温、まぁこのピカピカの設備上、塩素消毒と循環はしているのでしょうから、実際にどの程度の生きた炭酸が浴槽に届いているのかは不明でしたが、成分としては炭酸ガスとは別に溶存成分としての重曹も多く、弱酸性(pH6.4)の割にツルツルとした肌触りがあるなど、なかなか入っただけではその正体がつかみにくい風呂だったのを覚えています。
成分総計も地味に4500mg/kg程度あるんですね。
なかなか良い濃さです。
平日の昼間に行ったので、人がほとんどおらずガラガラで、のんびりとその湯を堪能する事が出来たわけですが、まぁ風呂上りに感じたあの心地よい火照りとけだるさは、やはり炭酸泉としてのポテンシャルをある程度発揮できているといっても過言ではないでしょう。
道の駅につき、狙って入りに行くような感じの温泉ではないでしょうが、設備も近代的でキレイですし、興味がある方はその炭酸泉特有のゆるーい浴感を確かめに行ってみては如何だろうか?
美食
(三次では何も食べなかったし、紹介できるような写真は)ないです。
もう広島を離れて随分長いですが、三次はワインが名産ですね・・・。
場所的にも辺鄙な山の中ですからね、蕎麦を喰うか、アユやヤマメを喰うかって所ですが、まぁこの辺は行った人々に開拓をお任せするって事で・・・。
19・咲花温泉
温泉
エメラルドグリーンの色が美しい大浴場。
自分以外に湯客はおらず、貸切状態でした。
今回入ったのは山側に佇む一軒宿、一水荘。
成分分析書
少し見づらいが、溶存成分自体はそこまで濃い湯ではない。
概要
北海道ばかりが続いてましたからね。ここいらで捻りを加えた新潟県は五泉市にある名湯・咲花温泉をご紹介します。
咲花温泉は阿賀野川流域に点在する無数の温泉地の一つであるが、旅の途中で偶然立ち寄ってみた温泉だった。
地理的に、新潟県民的にはどういう位置づけの温泉なのかはちょっと把握できませんでしたが、市内からもそう遠くなく、奥座敷といった言葉が似合う温泉地なのではないかと思われます。
新潟県内には他にも越後湯沢や月岡温泉を筆頭とした有名な温泉地が多数あり、この咲花温泉はその中でも決して派手さのない、静かな温泉地であります。意外とこうした昔ながらの日本然とした雰囲気は、外国人は好きかもしれませんね。
その特筆すべき特徴は美しいエメラルドグリーンの湯で、その見た目と湯の柔らかさは温泉の芸術品に相応しいポテンシャルを秘めているのである。
総評
温泉マニアの初心者に陥りやすいのは、とにかく強い湯、濃い湯を求めたがるところでありますが、この咲花温泉の湯は繊細でいて美しく、そして入り応えのある実に珍しい湯となっている。とにかく上品。
成分総計1028mg/kg。成分上は辛うじて単純泉を越えた位の薄めの温泉であるが、特筆すべきはその溶存型の硫化水素イオン(HS⁻)濃度である。
硫化水素(H2S)は分子性能としては水に非常に溶けにくく、多くの温泉でもガス型(H2S)として散見される事が良い。溶けにくい硫化水素が湯に溶ける為には強い圧がかかる必要があるわけだが、その圧の根拠は自然の重力・・・地面の重さによるものである。
H2S ⇄ H⁺ + HS⁻
※鮮やかな緑色を呈する温泉ほど、HS⁻が豊富な傾向がある。
化学的に考察すると、地下深くでできた温泉ほどH2Sは温泉内に溶けやすく、かつHS⁻に電離するためにはアルカリ性に液性が寄らなくてはならないので、硫黄があっても塩酸や硫酸の濃い泉質ではこの緑色の湯は見る事が出来ないし、海沿いのように地熱があっても温泉源が浅いところでは見る事が出来ない。稀有な湯なのである。
そして溶存したHS⁻は寿命が短い。この鮮やかな緑色は空気に触れる事で直ぐに白く濁って行ってしまうのである。
右が源泉が注ぐ熱めの浴槽。左は右から溢れた湯が注ぐ、ぬるめの曝気浴槽。
透明な右に対し、白濁している左。おもしれ―。
これは(仮)の職業薬剤師としては非常に興味をそそられた温泉で、温泉というのは鮮度が命であるというのが目に見えて判るという、化学的学習要素の高い温泉なのである。
それでいて肌触りもヌルツルの硫黄系アルカリ性泉で、入り応えは充分ある。
硫黄原子は酸素原子と同族であるため、身体に吸収されやすい。そして細胞間質の水分子引き込み要員として働いてくれるので、保湿効果もある美肌成分なのでありますよ。
いやー素晴らしいですね。咲花温泉は知的で、芸術性が高い温泉だと思います。
美食
米処・新潟ですからね・・・。
栃尾の厚揚げは外せない。
米粒がフカフカでたまらん。
ホルモン焼きなども頂きました。
今回は攻めのラインナップですが、新潟市内で一泊しましたので、ちょいと繁華街で鼻を利かせてみたんですよ。数軒回り、〆張鶴大吟醸も呑みました。
まーコメドコロですからね、そら呑みますよ。米さベイシュか~飲ま飲まイェイ☆
新潟は結構広いので数日かけないとあちこち回れないのですが、市内でビジホ泊まってもこういう旨い楽しみ方があるんやで?というお話でした。
写真は新潟駅付近にあるてっぱん海戦家・海の料理です。
色々地元新潟の食材を使った料理を提供してくれたので、まー満足でしたね。
18・臼別温泉
温泉
温泉は半露天・半混浴の浴槽のみ。仕切りの奥は女性用となっている。
成分分析書
埃にまみれてボロボロになりかけてはいたが、一応成分分析書は脱衣所にあった。
概要
今回は趣向を変えて秘湯系を紹介します。
渡島半島の付け根部分といえば、道内でもなかなか観光客がいかない地域であるわけですが、カニの街・長万部がある太平洋側と違って特に日本海側は本当に驚くほど車が走ってません。
北海道に見せられたライダーならわかるはず。
真っ直ぐな道路を独り占めする感覚、プライスレス。
いかにも北海道らしい美しい景色が広がる素敵なところなのですが、今回の秘湯はそんな渡島半島の首根っこ部分、せたな町にある臼別温泉です。
臼別温泉は江差から北上し、乙部を抜けた辺りの国道229号から少し山に入ったところで右折するわけですが、小さな看板を見落とさないように注意しないといけません。
周囲はマジで何もない所で、熊の危険性もあるので、行くなら比較的人の出入りがある週末の方が良いかもしれませんね。
総評
温泉としてはよくあるナトリウム・カルシウム‐塩化物・硫酸塩泉で、成分総計も約3500㎎/kgと標準的なバランスを持つ温泉です。泉質主義の人からすると平凡な泉質なので、とりわけ騒ぐほどの事もない温泉のように感じるかもしれませんが、今回は秘湯がポイントですので、そのロケーションについては高いポイントを与えざるを得ません。
浴槽には山から直に引かれた管で水と温泉が引き込まれており、適度に丁度良い温度に保たれるようになっています。基本的に無人なのですが、清掃料として気持ち程度のお金を治めるシステムになっています。野天風呂にしては比較的ちゃんと手入れが入っているので、秘湯初心者にもおすすめの野天風呂なのです。
どうです、この雰囲気。なかなか良い感じじゃないですか?
殆ど人の来ないところなので、この大自然を独り占めしてる感じが良いじゃないですか。手前にある緑色のコップは多分飲泉用に置かれた物ですが、保健所の飲泉許可があるのかどうかは不明。まぁ、死にはしないと思うけどね。
入口にはこの温泉に関する注意事項と解説があるので、キッチリ目を通しておきましょう。
このように、野天風呂初心者には実に優しい温泉となっているのがこの臼別温泉なのでした。しかし写真に載っている通り夏場しかやっていない事と、場所がかなり辺鄙なところにあるので、熊にだけは気を付けていただきたいですねー。
美食
せたな町はエゾアワビの養殖で有名な所だったりします。
実はこの時の旅では同せたな町内にある貝取澗温泉のアワビ山荘に1泊し、アワビ尽くしの一夜を堪能しております。普通のアワビに比べると小ぶりでしたが、安い!
せたな産のエゾアワビは湯河原の某高級旅館にも卸しているそうで、関東で食ったらそらもういいお値段するんでしょうなぁ。
今回は4種のアワビ付きプランで宿泊しましたが、アワビが4つもついて1万ちょいでいいのだからまー安いですよね。
奥尻の白ワインと一緒に頂きました。
あぁ^~たまらねぇぜ。
ちなみにこのアワビ山荘の温泉も貝取澗温泉という黒茶けた鉄分豊富な温泉で、今回紹介した臼別温泉もそうでしたが、比較的鉄分を含んだ温泉が出やすいようですね。
函館からも結構遠いせたな町ですが、北海道で本当に良いモノを食べようと思ったら、やっぱりこういう所まで足を延ばさないとね。